亀谷敬正 オフィシャル競馬サロン
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黄金旅程な週末
2024/06/13 (木)

#21 GI戦線が一息ついて、馬券上手しか馬券買ってないの?/黄金旅程な週末

小説『不夜城』や『少年と犬』などで知られる作家・馳星周さんによる競馬エッセイ『黄金旅程な週末』。ステイゴールドとその一族の熱烈なファンである著者の奮闘振りをお楽しみください。

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フェスタ



 6月8日土曜は、大切な友人の古稀のパーティがあるため、昼過ぎに上京。

 そのため、事前に馬券を仕込んでおいた。

 まずは東京1Rの障害戦。ゴルシっ仔のマイネルコロンブス。障害初戦は飛越がまずくて6着に終わったが、二戦目は前進必至。1番人気アンクルブラックとの2頭軸でデシマルサーガとトーアモルペウスに流した3連複。

 3連複当たったけど、払い戻しが10倍丁度。なんで?と思ったら、コロンブスは最終的に2番人気になっていた。馬券仕込んだときは5番人気ぐらいで美味しいと思ってたんだけどなあ。

 函館5R新馬戦は一族が3頭。母父オルフェのワイルドゴーアが2番人気に推されている。オルフェっ仔のプリスクリプションは調教タイム見るとまだまだっぽい。ここはウインブライト産駒、シュードタキライトとの馬連ワイド。

 ゴーア2着、タキライト3着も配当8倍ほど。仕込んだときは10倍以上ついてたんだが。馬券の事前購入はこれがあるからなあ。

 京都7Rはゴルシ産駒2騎。クリノフィガロもニホンピロゴルディも昇級戦だが、前走見る限り引き続き好走可能。ということで2頭のワイド。

 フィガロ連勝もゴルディ9着。フィガロの単勝押さえておけよ~。

 函館8Rは母父ステイのパルプフィクションとオルフェ産駒のルクスパラディ。強気に馬連ワイド。

 パルプ1着もパラディ殿負け。なにがあったの?

 京都8Rはウインメイフラワー。前走、逃げの手に出て粘って5着。今回も逃げ先行なら好走するっぺよ。というわけで2番人気ウインメイフラワーとのワイド。

 ルビー2着、メイフラワー3着。しかし、またもワイド10倍行かず。厳しいなあ。GI戦線が一息ついて、馬券上手しか馬券買ってないの?

 東京8R、母父オルフェのメイプルタピットとオルフェ産駒のヘヴンリーハンド。ハンドは足りないけど、タピットは勝ち負け。うーん、ここは上位人気強そうだなあ。2番人気の馬だと馬単でも10倍いかないので3番人気マウンテンエースとの馬単1点。

 結果、タピット1着も、2着に2番人気。マウンテンは3着まで。くそ~。

 函館9R駒ヶ岳特別。ゴルシっ仔のペリプルス。函館は得意ですよ。1番人気のモンブランミノルとワイド。

 ペルプリス3着激走。が、ミノルが5着に沈んでいた。

 東京11RジューンS。エリカヴァレリアとマイネルカンパーナ。2頭の馬連と、エリカとハーツコンチェルトの馬連。

 エリカ1着、カンパーナ10着。2着にハーツが来て馬連20倍。やっとまずまずの配当を当てられたぜよ。

 それに一族が4勝。さすが、親友の70歳の誕生日。一族も祝ってくれている。

 というわけで、その夜は六本木と赤坂で痛飲。

 翌朝、懸念されたほどの二日酔いもなく、昼前に軽井沢に戻り、本格的な競馬モードに。

 函館5R新馬戦に一族2頭。調教見ると、まだまだな感じなのでケン。

 が、オルフェ娘のエメラヴィが直線鋭く抜け出して快勝。府中とは違って函館や中山の武史は頼りになるよなあ。この子、強くなるかも。

 函館6R、マイネルガンナー。函館で鞍上丹内なんだから一発あっても全然おかしくないっしょということで、3番人気コンテナワールドとのワイド。

 ガンナー、なんの見せ場もなく終わる。

 京都6R、一族3頭が出走。アクシノス、前走京都マイルで3着に激走。1ハロンの距離延長はプラスに出るはず。

 他の2頭は足りないよなあ。

 3番人気ダノンアトラス、4番人気シュヴェルトリリエに流したワイド2点。

 アクシノスいいところなく9着。馬券は見事な縦目を食らう。

 函館7Rはヨドノゴールド。ここは間違いなく勝ち負け。1番人気レアグリフォンとの馬単馬連。

 ヨドノ、スタート出負け気味。直線で勝負に出るも、進路がどこにもなし。詰まって詰まっての5着。悔しいが、これも競馬だ。

 函館8Rはゴールドサーベルが最内枠。先ほどの内枠で詰まり通しだったヨドノゴールドの悪夢が蘇る。でも、美駒ちゃんと違ってこっちの鞍上はレジェンドだからだいじょうぶでしょ。

 3番人気フィオライアとのワイド。

 サーベルも出負け気味のスタートで道中後ろ目から。直線、レジェンドが満を持して追い出しはじめるが、やっぱり進路がない~。レジェンドも途中で諦めて追うのをやめた。脚を余しての7着。悔しいのう。でも、開幕週の小回りコースじゃよくあるもんなあ。渋滞っていうやつ。

 京都8Rはショウナンバッハ産駒のショウナンラウールが3番人気。上位人気が強そうで馬券妙味なし。ケン。

 ラウール6着、ケンで正解。

 東京8Rにも一族2頭だが、前残りの馬場じゃ出番なしとみてケン。ブービーと殿に終わった。先週ならまだワンチャンあったかもしれないんだけどなあ。

 京都9R常磐特別にドリジャ産駒のプレイリードリーム。雨が必要な子なのだが、京都は雨。もっと降ってもっと馬場が悪化して欲しいところだが、ぱんぱんの良馬場よりは行けるはず。1番人気インザモーメントとの2頭軸で3連複を少々。

 プレイリー、直線大外から駆け上がってくるも4着まで。すんでのところで馬券取り逃がす。もっと雨が強かったらなあ。

 東京10R夏至S。母父ステイのストライク。ここは勝って欲しいところだが、鞍上がオシェア騎手に乗り替わり。なんでよ、ミルコでいいじゃん。あ、ミルコは京都なのか。

 不安を抱えつつ、6番人気イグザルトとのワイド。こっちも乗り替わりが不安だけど、前から狙いたいと思っていた馬なのだからしょうがない。照男さん鞍上でオッズが甘くなるならよし。

 ストライクもイグザルトも見せ場なく敗退(号泣)。

 函館SS。

 このレースの思い出はステイ娘のリナーテだよなあ。一族でも珍しいスプリンター。ここで重賞初制覇だと意気込んでいたのに、飼い葉に禁止薬物が混じっていたとかなんとかで大量除外。その中の1頭がリナーテだった。出てたら勝ってたと今でも信じている。

 アサカラキングが1番人気だが、この馬場もしかして合わないんじゃないの? 逃げてなんぼの馬が逃げられなかったら飛ぶよね? と見立て、馬券妙味ありと参戦。ビッグシーザーとウイングレイテストのワイドを摘まんでみる。

 グレイテストは59キロの斤量が不安だったけど、好位追走から直線、勝ったサトノレーヴを追って2着。ビッグシーザーも後方から突っ込んで来て3着! え? ワイド21倍もつくの? ありがたや~。
 アサカラキングは逃げられず9着に沈んだ。見立てどおり。こういう馬券は気分がいいなあ。

 京都メイン三宮Sには一族4頭。最年長のアルドーレにはちょっときついかな。マカオンドールはダートが合えば脚力はある。アルーブルトはここ2走、人気薄で連続3着と好調。ザイツィンガーは距離延長がはまるかもと、1番人気オメガギネスからその3頭に流したワイド。

 レースは直線でオメガが後続を突き放して楽勝ムード。うちの一族は? 目をかっと見開いて一族たちの姿を探す。

 おお、外から芦毛の馬がじわじわと上がってきてますよ。ザイツィンガーだ。やっぱ、距離延長が効いたんだ。

 行け、ザイツィンガー! なんとか3着までに食い込め!!

 声を限りに叫んだが、首差の4着。惜しい~、惜しすぎる~。12番人気ぐらいだったから、オメガとのワイドでもかなりついたんだけどなあ。

 でも、ナイスラン。久々にいい走りを見られて嬉しかったよ、ザイツィンガー。

 東京11Rエプソムカップにはヴェルトライゼンデ。長期休み明けだし、坂路の調教タイムはいいけどまだいい頃の走りにはなってない感じだし、池江先生のコメントも煮え切らない。

 無事にゴールしてくれさえすればいい。馬券はルージュリナージュとのワイドを買って、ヴェルトライゼンデの無事を祈る。

 スタート。

 ヴェルトライゼンデは中団後ろ目を気分良さそうに走っている。足もともだいじょうぶそうだ。直線、やっぱり伸びを欠いて9着に終わったが、いいんだ、いいんだ。レースで一度使ってみて様子を見て、本番は秋だもんね。

 二度目の怪我で、GIで走る姿を見られることはもうないのかと半ば諦めていたんだよ。それを考えたら上々の再出発じゃないか。

 ここまで立て直してくれた牧場、厩舎の関係者にはただただ感謝。

 なんとか、ドリジャの後継種牡馬になってもらいたい。 

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馳星周 近影

馳星周

1965年北海道浦河町生まれ。1996年『不夜城』で小説家デビュー。2020年『少年と犬』で直木賞受賞。

馬産地で生まれ育ったがゆえに馬を嫌い、長らく競馬とは無縁で過ごしてきたが、七年ほど前から夫婦で競馬にはまり、ステイゴールド一族を応援する日々を送る。好きが高じて競馬小説も書きはじめ『黄金旅程』、『ロスト・イン・ザ・ターフ』などを上梓。2024年春、凱旋門賞を目指すホースマンたちを描いた『フェスタ』を刊行予定

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