小説『不夜城』や『少年と犬』などで知られる作家・馳星周さんによる競馬エッセイ『黄金旅程な週末』。ステイゴールドとその一族の熱烈なファンである著者の奮闘振りをお楽しみください。
▼直木賞「少年と犬」映画化のお知らせ
第163回直木賞を受賞した馳星周さんの名作小説『少年と犬』(文春文庫)が映画化されることになりました。詳細は下記をご参照ください。
※映画.com
高橋文哉＆西野七瀬、直木賞「少年と犬」映画化に主演！ 監督は「ラーゲリより愛を込めて」瀬々敬久
我々の出版業界には正月休み進行、GW進行、夏休み進行と、年に3回、地獄のような過密日程が訪れる。印刷会社が休みに入るため、締切が通常より1週間ほど早められるのだ。
先月分の原稿をひーはー言いながらなんとか書き上げ、送付したばかりだというのに、もう次の〆切が手ぐすね引いて待ち構えている。だから、我々小説家は世の中の大半の人が喜ぶ長い休みの期間が嫌いで嫌いでしょうがない。まあその分、普段は楽をさせてもらってるのだが。
そんなわけで、今週は仕事が逼迫して競馬参加は日曜のみ。
土曜は朝一で馬券を仕込んだだけ。
まずは札幌6R、ゴルシっ仔のウイントレメンデスが1番人気、母父ステイのマイネルバーテクスが5番人気。2番人気のレイピカケも強そうだが、馬券に組み込むと配当が悪い。えいやっと目をつぶり、一族2頭の馬単返し。できれば1着同着で2頭に勝ち上がって欲しいんだけどなあ。
結果はバーテクス1着、トレメンデス2着。トレメンデスはソラ使うからその差だろうか。馬単の配当は25倍。嬉しいというより切ない。
続いて札幌7Rのヨドノゴールド。相変わらずワンパンチが足りず、馬券内には来るけれど勝ちきれないというレースが続いている。
でも、そろそろ勝ってもいいんじゃないの？ メンバーレベルも落ちるし。
ゴールドから1番人気セッテイロクへの馬単。
セッテイロクが1着で、ゴールドはやっぱりなのねの2着。
札幌8Rはコスモブッドレアとフルレゾン。ここはブッドレア勝たなきゃ。2頭の馬連。2番人気ホウオウプロサンゲを入れた3連複。
プロザンゲ1着、ブッドレア3着、フルレゾン5着。ぐぬぬぬ。
札幌11R、札幌日経OP。マカオンドールが8番人気と舐められている。確かに近走の成績はイマイチだが重賞常連だよ？ 前走叩いてここは走るよ？
相手をショウナンバシットに絞り、馬連ワイド。
バシット1着もマカオン6着。走らなかったのねえ。
土曜の結果はすべて仕事を終えた後に知ったもの。やっぱ、レースをリアルタイムで見ないと競馬をやった気分にはならないなあ。
日曜はやる気満々で新潟1Rから。ゴルシっ仔のコスモイシュタルと、エポカドーロ産駒のアイスモント。イシュタルが2番人気、アイスが4番人気。ここは強気に2頭の馬連。ワイドはつかないので、マイネルボスを入れた3連複も。ボスの鞍上は柴田大知騎手だが、馬が一族じゃないのでだいじょうぶなはず。
イシュタル、直線抜け出して楽勝のはずが、1頭外から飛んできて差が縮まっていく。だれ？ と思ったらマイネルボス。よし、あとはアイスモントが来てくれれば……。直線伸びずに4着まで。ああああ、ボスとの馬連も買っておけばよかった。
札幌3Rにピーエムドレミ。前走は儲けさせてもらったが、あれは函館だからこそ。差し馬が台頭する札幌では厳しいと見てケン。
ドレミ、果敢に先行するも、直線外差し勢に飲み込まれる。やっぱりのう。函館で勝っておきたかったなあ。
札幌4R、オルフェっ仔のミヤビエクセレントが4番人気。なんでこんなに人気あるのかと思ったら、オルフェっ仔のダート替わりだからか。いやいやいや、ダート替わりで走る子は多いけど、内枠入って砂被ったら気性の悪さがもろにでるのがオルフェ産駒よ。なんで馬券買っちゃうの？
案の定、エクセレント、スタートはよかったもののずるずる位置を下げて終戦。オルフェ産駒のダート替わりを買うなら外目の枠じゃなきゃ。
新潟5Rにアクシノス。前走は不利があったし、ここは勝ち負け。3番人気ハニーコムとの馬連、5番人気マンウォルを入れた3連複。
アクシノス、まったくいいところなし。なんなの？
札幌6Rはゴルシっ仔が2騎。マイネルガンナーは微妙かな。だけど、ゴルシ産駒大得意の札幌だから一発あるかも。同じくゴルシっ仔のテイキットイージーとのワイド。イージーからタルタロス、コンドライトへの馬連。
ガンナー、スタート決まらず最後方からただ流れ込んだだけ。イージー、丹内騎手魂の騎乗で見事1着。2着もタルタロスで馬連13倍。札幌の丹内＆ゴルシっ仔は無敵だな。
札幌8Rにもゴルシっ仔が3騎。みんな札幌開催待ち侘びてたんだな。マイネルヒッツェは足りないが、マイネルフランツとコスモレオナルドは勝ち負け。2頭の馬連。3連単フォーメーションで高め狙ってレオナルド1着固定、2、3着にフランツと1番人気ハヤテノフクノスケを置いてみる。
フクノスケが強く、レオナルド2着、フランツは道中力みっぱなしで3着まで。フクノスケを1着にした3連単なんて、一族推しとしては絶対に買えないんだよぉ。
札幌9RＨＴＢ賞はゴルシっ仔のエリダヌスと母父ステイのマンクスホップ。エリダヌスは勝ち負け。マンクスは近走の成績悪いけど、叩き3戦目でそろそろ走り時。2頭のワイド。エリダヌスから妻推しのピンクジン、わたしチョイスのノレッジビューティへのワイド。
エリダヌス、後続の猛追を振り切ってアタマ差1着。マンクス案外、ピンクジン5着、ノレッジ7着。
馬券はいいや。今日はゴルシ祭だ。
札幌10R札幌スポニチ賞にオルフェっ仔のオルフェスト。まあまあの人気だけど、逃げ先行馬なので札幌は厳しいよなあ。それでも、馬の力を信じようと、強い面子と戦い続けてきたミズノコキュウとオルフェストの馬連、妻推しロゼクランとのワイドで勝負。
やっぱりオルフェスト、外差し軍団に飲み込まれて惨敗。ミズノコキュウは3着、ロゼクラン5着まで。
新潟が再開されて6R驀進特別。千直だ。
ここは千直マイスター、杉原騎手と藤田騎手の馬連ワイド。いやもう、マイスター騎手が出てくる千直はこれで当たりますよ。今回の面子なら後は菊沢君だけど、今回は枠が内過ぎだからこのふたりで。
杉原君も菜七子ちゃんもやっぱりお上手！の2着3着でワイド16倍。美味しいねえ。できれば馬連ほしかったけど、勝ち馬強かった。
札幌メイン、エルムS、ここはドゥラエレーデ勝たなきゃだめでしょ。フルムは最内枠が嫌だけど、道中内ラチ沿いで脚溜めて直線外に出せればなんとか。ベルダーイメルも外差し競馬場の札幌で外枠ならば。というわけで、ドゥラから2頭へのワイド。
ドゥラ番手の競馬で直線抜け出しをはかるも伸びきれず、ペイシャエスに差されて2着。速い脚がないから勝ちきれないのね。フルムもベルダーもいいところなし。
新潟レパードSはブルーサン。面子見てもここは楽逃げだろうし勝ち負け。相手はミッキーファイトとソニックスターで馬連。それからミッキー2頭にブルーサンを絡めた3連複。
ブルーサン、ハナを奪うも、人気薄サトノフェニックスが番手につけてブルーサンをつつく。なにすんだよ、この野郎……、あれ、フェニックスの鞍上、和田竜じゃん。和田竜、ブルーサンの主戦じゃん。ブルーサンの弱点知り尽くしてるんじゃん。
というわけで、マイペース逃げをゆるしてもらえなかったブルーサン、大敗(号泣)。
和田竜がブルーサンに乗らなかった理由をもっと考えるべきだった。
新潟のレースはまだまだ続くが、わたしも妻もここで体力が尽きて降板。
重賞ふたつは悔しかったが、ゴールドシップ産駒が計3勝の大活躍で満足、満足。
馬券収支も夏競馬は好調持続。
このまま突っ走るぞ！！
