亀谷敬正 オフィシャル競馬サロン
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黄金旅程な週末
2024/12/05 (木)

#43 昨年の3着馬が9番人気って。舐めてんじゃねえぞ? 鞍上はムーアだぞ/黄金旅程な週末

小説『不夜城』や『少年と犬』などで知られる作家・馳星周さんによる競馬エッセイ『黄金旅程な週末』。ステイゴールドとその一族の熱烈なファンである著者の奮闘振りをお楽しみください。

▼直木賞「少年と犬」映画化のお知らせ
第163回直木賞を受賞した馳星周さんの名作小説『少年と犬』(文春文庫)が映画化されることになりました。公開は2025年3月20日です。



 先週の日曜に義母が他界した。そのため、先週はお休みをもらった。去年はわたしの母が天に還った。母も義母も同い年。いつの間にか、両親がもうこの世にはいないという年齢になっている。

 わたしの母が亡くなったのが5月で、葬儀の日にはヴィクトリアマイルがあった。葬儀場で馬券を買ったら当たった。

 義母の場合は、ヴィヴィッシモとエナハツホが人気薄で3着に激走してくれて、これまた馬券を取らせてもらった。

 わたしの母と、妻の母からのプレゼントだと思っている。

 さて、義母の葬儀を終えた週末も、また競馬だ。

 土曜最初のレースは京都3R。母父フェスタのカンタカナリートが10番人気と舐められている。前走4着だったんですよ? 1番人気メイケイレインとの2頭軸3連複で人気どころに2点、流してみる。

 が、カナリートまたもや痛恨のそれ4。くそぅ。

 中山3Rはこの日の我が家のメインレースと言っても過言ではなかった。一族が4頭集結。ブライト産駒のフクノブルーレイクとイフルジャンスがそれぞれ1番人気と4番人気、ゴルシ産駒のグランツローゼとマカナ、レネガードが3、5、14番人気。レネガードは足りないけど、みんな勝ち負けだぜ。

 中でも狙いはマカナ。デビュー戦は6着だったが、外外回って中々の脚。ここは一発あるでしょ。マカナからブルーレイク、イフル、ローゼへ馬連流し。それからマカナとブルーレイクの2頭軸で一族2頭に流した3連複2点。

 4角、マカナが物凄い手応えで先頭に迫っていく。ブルーレイクも好位から抜け出しはかって譲らない。ワンツーは決まり。あとは、3着にどっちか来い!!

 が、3着に2番人気が来て、一族は1、2、4、5着。馬連15倍は獲ったけど、悔しすぎる~。

 中京4Rにタケノリッチ。前走、複勝買って4着だったんだよなあ。今回も人気はない。鞍上が新人騎手への乗り替わりが怖いけど、岩田父の乗るカウンターセブンとのワイドを買ってみる。

 セブン4着だし、リッチ全然いいところないし。やっぱ、ルーキーには荷が重いか、我が一族は。

 中山4Rはソラトブツバメとファミーユウルーズ。ツバメは足りないし、ファミーユは鞍上が武藤騎手なのでケン。正解。

 午後は中山7Rから。母母父ステイのガラスノブルースが4番人気。3番人気ダノンマカルーとのワイドが10倍超える配当なので馬連ワイドで狙ってみる。

 やれよ、田辺!

 レース前に、テレビに向かって声を荒げる我ら夫婦。妻は還暦超えてるし、わたしも来年還暦だ。なにやってんだか(苦笑)。

 で、マカルー1着、ガラスは1馬身差の3着。2着ほしかったけど、まあいいか。よくやった、田辺。ワイドは11倍。

 中山8R、イルミネーションJS。ニューツーリズムが4番人気、タンジェントアークが7番人気。ニューは中山適性が微妙だけど、タンジェントはもっとやれる。鞍上の土田君が馬のスタミナ信じられるかどうかだけ。

 一族2頭の馬連ワイド、タンジェントと1番人気、アサクサゲンキの馬連。それから、2番人気パーリーブラックとのワイドで勝負。

 がしかし、道中、ニューツーリズムにアクシデント。そのまま天に還ってしまった。悲しい。

 おまけに、タンジェントはそれ4。土田君、もっと早く仕掛けていいんだよ。

 ニューツーリズム、お疲れ様。天国でゆっくり休んでおくれ。

 気持ちが萎えてしまい、馬券購入は重賞までおやすみ。

 なんとか気分を立て直して、まずはチャレンジC。バビットとコガネノソラ。まずは2頭のワイド。内前有利な馬場っぽいから、マキシくるんじゃね? ということで、マキシから一族2頭へのワイドも追加。もう一点、ラヴェルとコガネのワイドも。

 ばず、マキシが躓き気味のスタートで大きく出遅れ。この時点でマキシ絡みの馬券は終了。後は一族2頭に望みを託すのみ。

 ハナを切ったのはアウスヴァール。バビットは番手。テンはバビットの方が速いはずなのだが、団野君、行かせちゃって大丈夫かなあ。心配してたら、ルペルカーリアが掛かり気味に上昇していってペースが上がる。ああ、これでバビットも終わりじゃん。

 こうなったら、コガネ、勝ってくれ。

 祈りも空しく、コガネ、直線で伸びず。

 いいんだもんね、いいんだもんね、まだステイヤーズSがあるんだもんね。一族の十八番の重賞なんだもんね。

 顔を揃えたのはアイアンバローズ、ミクソロジーのオルフェっ仔、メイショウブレゲとゴールデンスナップのゴルシっ仔。馬券の買い方大いに悩み、結果出ず。しょうがないから馬連と3連複の一族BOX!

 我ら夫婦の気持ち的には、ここでミクソロジーの復活を見たいんだけどなあ。

 ハナを切ったのはアイアンバローズ。ミクソロジーが番手。

 そのまま! まだ3000メートル以上残ってるのに叫んでしまうのは競馬ファンの性か。

 去年のようにアイアンバローズが途中からペースを上げてくれれば、後方待機のブレゲにもチャンスはある。

 が、アイアンバローズ、後続を離せず、馬群が一団となったまま直線へ。まず、ミクソロジーがここで脱落。もう、以前の力は取り戻せないのかしら(涙)。

 アイアンバローズも後続に飲み込まれ、残すはスナップとブレゲのゴルシっ仔2頭のみ。

 頼む、来てくれ~!!

 願い届かず、スナップ4着、ブレゲ5着。

 多分、ブレゲは上がり最速なんだろうなあ。よくあるパターンよのう。

 溜息と共に土曜の競馬が終わった。

 さて、日付が変わって師走。こっから東京大賞典まであっという間だぞ!

 午前中はばたばたしていて、競馬は午後から。

 中山8R。開幕週だし、オウケンボルトの逃げ粘りに期待。相手はホウオウムサシでどうだ!

 狙いどおりムサシ1着も、オウケン、直線失速。

 続いて中山9Rにエコロレジーナ、近走はツキがなかった。一発やる力はある。いつもお世話になってる丹内騎手の2番人気、ランドオブラヴとのワイド。

 レジーナ、3着激走もランドが大敗。

 次も中山、市川S。マンマリアーレ、外枠なら勝ちまであるぞ。ここも丹内騎手のグラウンドビート相手の馬連、人気薄グランツアーテムとのワイド。

 ビート飛び、アーテム来ず、そして、マンマリも4着まで。

 京都メイン、ギャラクシーにベルダーイメル。人気はないが、そろそろ走り頃じゃないですか? 相手はアルファマム。これは自信があるぞ。馬連とワイド。

 アルファマムが直線突き抜けて1着。ね? 言ったでしょ?

 さあ、ベルダー、来い!

 ベルダー、直線猛追したが、これまた4着まで。うそーん。

 チャンピオンズカップ。ドゥラエレーデ。なによ、昨年の3着馬が9番人気って。舐めてんじゃねえぞ? それに鞍上はムーアだぞ。ムルザバエフ騎手より腕は上だぞ。

 レモンポップは馬券から外せないよね。ウィルソンテソーロもペプチドナイルも外しづらいよなあ。去年はウイルソンに割られて的中馬券がゴール寸前で泡と消えたしなあ。

 ドゥラエレーデとレモンポップの2頭軸で、ウイルソンとペプチドに流した3連複2点。

 レモンポップがハナを切るも、ドゥラエレーデスタート決まらず馬群後ろ目から。

 マジかよ、ムーア。なにやってんだよ、その位置じゃだめじゃん!

 思わず罵ってしまったが、今の内に謝っておく。ムーアさん、ごめんなさい。

 ドゥラ、内ラチ沿いをぴたりと走って、直線、ムーアが狭いところに突っ込ませる。怯むことなく突き抜けて、3着。1着レモンポップ、2着ウイルソンは去年とまったく同じ着順。こんなことってGIである?

 ともかく、3連複は74倍。ムーア様様だ。 顔を綻ばせながら中山メイン、ラピスラズリS。ナナオは前走大敗だったが、それは太かったから。プラス16キロのおデブさんだったもんなあ。今回はきっちり絞れている。これなら勝ち負け。相手はどうしようか? ミルトクレイモーがよさそうだな。あ、亀谷さんも推奨してる。よっしゃ、ナナオとミルトの馬連ワイド!

 ナナオ、手応えよく直線に向かうが、前を行くペアポルックスを捕らえきれずの2着。そして、ミルトはなんでなのー? それ4。

 いやあ、今日は4着地獄だったなあ。それでも、チャンピオンズCのドゥラエレーデのおかげで大幅プラス収支。

 この調子でいい年末、年越しを迎えたいなあ。

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馳星周 近影

馳星周

1965年北海道浦河町生まれ。1996年『不夜城』で小説家デビュー。2020年『少年と犬』で直木賞受賞。

馬産地で生まれ育ったがゆえに馬を嫌い、長らく競馬とは無縁で過ごしてきたが、七年ほど前から夫婦で競馬にはまり、ステイゴールド一族を応援する日々を送る。好きが高じて競馬小説も書きはじめ『黄金旅程』、『ロスト・イン・ザ・ターフ』などを上梓。2024年春、凱旋門賞を目指すホースマンたちを描いた『フェスタ』を刊行予定

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