【第72回】前回はジャンダルムをピックアップ!! 前開催のクセ強レース5選/双馬毅の“ローテ×血統”錬金術

双馬) 今回は4回中山と5回中京でクセが強かったレースを紹介しようと思います。前回のクセ強レース5選(第68回)では北九州記念のジャンダルムをピックアップしましたが、スプリンターズSで有利な内枠に入って見事に巻き返しました(8番人気1着)。自分もそれでWIN5(89万6990円)を当てることができました。



─他にもレパードSで不利を受けたハピがシリウスSでしっかり2着に好走しましたし、クセ強レースを覚えておくとものすごく役立つことは納得しました(※取材後、キーンランドCで不利を受けたトウシンマカオが、オパールSで3番人気1着)。

双馬) 今回は秋に続戦する馬も多いので、夏のクセ強レースよりも使いやすいんじゃないかと思っています。

─それは楽しみですね。では、ひとつずつ解説をお願いします。


(1)エニフS(中京ダ1400m重)
内有利の馬場と超ハイペースで内差し有利になったレース

双馬) 時計の速い重馬場で勝ち時計も1分21秒6だったので、かなり速いですよね。1～5着の馬番が1、6、4、2、5番ですから、内を通らないとノーチャンスでした。さらに、超ハイペースだったので、外枠から先行していた馬が一番ツラいレースになりました。

そういう観点で見ると不利があったのは、7着ボンディマンシュ、8着メイショウウズマサ、9着イバル、10着ヴァニラアイス、12着スワーヴシャルル、13着ノンライセンス、14着スリーグランド、15着ボンボンショコラ。つまり、7着以下はほぼ不利があったということです。いずれも条件さえ合えば走れそうな馬ばかりなので、近いうちに穴をあけると思います。

恵まれた馬がちゃんと好走し、不利を受けた馬がちゃんと凡走している。それくらいクセが強かったレースでした。

─つまり、次走以降で着順が入れ替わってもおかしくないってことですね？

双馬) おかしくないんじゃなくて100％入れ替わります。

特に、ヴァニラアイスは次が狙い目になります。キンシャサノキセキ産駒で短縮ローテも向きませんし、外枠から先行して、さらに追走ペースも速くなったわけですから三重苦でした。


(2)京成杯AH(中山芝1600m良)
珍しいレベルのドスローで完全なる前残り