プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは函館芝で14万馬券を的中させたレースの振り返りと、その背景にあった函館芝のクセについてです。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬:今回は函館芝で的中したレースの解説をしたいと思います。でも、ただの回顧ではありません。函館芝のクセを覚えておくと札幌開催で使えますから。
──函館芝のクセで恵まれた馬が札幌で人気になって飛び、恵まれなかった馬が穴をあけるということですね。
双馬:そうです。当てたのは7月20日の潮騒特別なんですが、『競馬放送局』で公開した予想では以下のような印を打ちました。
【7/20(日) 函館9R 双馬の印】
◎2.モズナナスター
◯6.アニトラ
▲4.ピコアーガイル
△1.トウカイエルデ
☆11.スクルプトーリス
次点5.ハートホイップ
──◎→▲→次点で3連単14万9770円的中ですね。では、解説をお願いします。
双馬:まず、7月12日から20日までの函館芝は、距離に関係なく内枠と先行馬しか来ませんでした。内か先行馬じゃないと勝負にならないくらい内有利な馬場だったんです。あとでデータで調べてみたら、ありえない数字になっていました。
──1、2枠の複勝率が40%を超えて、複勝回収率も100%を超えていたんですね。
双馬:こんな枠順通りに複勝率がグラデーションになるなんて普通の競馬ではありません。多頭数だともっと顕著なので、馬番成績も見てください。
──これは不公平ですね。
双馬:外枠の先行馬はレースに参加できますけど、外枠の差し馬は出走していないのと一緒です。どの距離でもこうなので、馬場としては異常なレベルの内有利でした。
──開催のラスト2週でこれですもんね。Bコースに替わったとはいえ変ですね。