プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは馬券特化型の2歳戦診断(8月30日~9月7日分)」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
──今回は2歳戦診断です。この期間には中京2歳Sと札幌2歳Sがありました。
双馬:どちらも今後の重賞戦線を占う上で重要なレースになりましたね。
──それでは、重賞レース、注目の新馬戦、注目の未勝利戦の順で解説お願いします。
双馬:「レベル判定の基準」と「レベル判定についての注意点」は以下の通りです。
【レベル判定の基準】
S:重賞級の馬が複数存在
A:重賞級の馬+オープン級の馬が存在
B+:オープン級+1勝クラスを勝てそうな馬が存在
B:1勝クラスを勝てそうな馬が複数存在
C+:Bに近いC
C:平均的なレベル。数頭は勝ち上がれる
C-:Dに近いC
D:低レベル、勝ち上がる馬少ない
E:低レベル、2着以下が勝ち上がる確率は低い
【レベル判定についての注意点】
・各ブロックの1勝クラスで勝てそうかどうかを基準に判定しているため、同じCでも、関東のCと関西のCでは、関西のCの方がレベルが高くなります
・芝1200m、芝1400mのCよりも芝1600m以上のCの方が概ねレベルが高くなります
・ダート替わりで期待できる馬は「スマート出馬表」でチェックしてください。双馬メモに「馬場」と書いてある馬が、ダート替わり、芝替わりで期待できる馬です
▼ピックアップレース(1)
8/31 中京11R 中京2歳S 芝1400 良
勝ち馬:キャンディード
双馬:まずは中京2歳Sです。先週のクセ強レースでも取り上げましたけど、高速馬場でのハイペースになったことで、前に行った馬にはツラくて、内めにいた差し馬に有利になりました。
1分19秒4というレコードタイムは高速馬場とはいえかなり速いです。特に1、2着馬は優秀で、なだれ込んだだけじゃなく、上がりの脚を使っていますから価値が高いですね。
ラップを見るとラスト1Fが11秒6と加速しているので、もしあと1F走ってバテたとしても12秒ぐらいだと思うんですよね。そうなるとマイルを1分31秒台で走れることになるんです。
勝ったキャンディードはトーセンラー産駒で母父が短距離血統のスパイツタウンですから、距離延長はどうかなと思っていたんですけど、しっかりと脚をためることができました。この気性なら朝日杯FSでも面白い存在になりそうです。人気になったら嫌ですけど、このあとマイルで一度負けて人気を落としたら狙う価値があります。
母方の血統がアメリカンなので、高速馬場に強いのは間違いないと思います。
2着のスターアニスは2戦目で強い勝ち方をして、3戦目の今回も距離延長をこなしましたから、こちらもマイルまではこなせるんじゃないかなと思わせます。ただ、ドレフォン産駒で本来は短縮向きなので、延長ローテで人気すると怪しいです。
例えば、次のレースを「重馬場+延長ローテ」で負けて、「高速馬場+同距離ローテ」の阪神JFで人気を落とすなら狙いたいです。
▼ピックアップレース(2)