プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「馬券特化型の2歳戦診断(9月27日~10月26日分)」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬:今回は2歳戦診断です。1か月振りで対象レースが多いので、1勝クラス以上で気になったレースを挙げていきます。モーリス産駒とエピファネイア産駒の話ばかりですけど(笑)、上げ下げのポイントは大事なので覚えておいて損はありません。重賞、オープン、1勝クラスの順で解説していきます。
▼ピックアップレース(1)
10/11 東京11R
サウジアラビアRC(GIII) 芝1600 良
勝ち馬:エコロアルバ
双馬:時計はそれほど速くないんですけど、出走メンバーも良い馬が多かったという印象です。
勝ったエコロアルバは文句なしで強いので高評価すべきです。何が凄いかと言うと、モズアスコット産駒なのに延長ローテでも引っかからず追走を促すほどで、テン3F35秒7、1000m通過59秒8という前残りの展開になったのに最後方から差し切っているんです。
おそらく、エコロアルバのラスト2Fは両方10秒台だったと思います。完全にスケールオーバーしているモズアスコット産駒だと思った方が良いでしょう。見栄えがするタイプじゃないので新馬戦のときは見落としていました。
牝系もスターロッチ、パワフルレディの一族で、そこにトニービンやサンデーも入って、日本の良い血が全部入っているみたいな母系です。前向きさに欠けるので朝日杯FSは合うかわかりませんが、条件やローテ次第では2000mも持つんじゃないのかなと思わせるような馬なので、皐月賞で見てみたいですね。
2着のガリレアは展開に恵まれた部分が大きいです。3着のゾロアストロはノーザンファーム生産のモーリス産駒で延長仕様に育成されているので、短縮ローテで力を発揮できなかっただけだと思います。実際、直線でモタついていましたし、展開も向きませんでしたから、能力は出し切れていません。
5着に負けたチュウワカーネギーもノーザンファーム系のレイクヴィラファーム生産のモーリス産駒です。新馬戦の時に指摘したように、やはりペースが上がるとパフォーマンスを落とすんですよね。想像できる負け方でした。
▼ピックアップレース(2)
