競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧＆展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回は「日本ダービーのジョッキースペシャル展望」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください！
先週のオークスは、ルメール騎手騎乗のチェルヴィニアが直線外から差し切って勝利。戸崎騎手のステレンボッシュは2着。この1～2着には、端的にいえば「騎手の適性」の差を感じました。
もちろん、騎手の上手さではなく、適性です。戸崎騎手はトップジョッキーですが、どちらかといえば道中からしっかり位置を取っていく正攻法型。東京マイルG1をこれまで5勝もしていることからも、長距離というよりはマイル～中距離がベストというタイプ。これまでの実績を振り返っても、皐月賞2勝、日本ダービーは2着2回。
一方のルメール騎手は、当コラム読者の皆様には説明するまでもなく、中長距離の鬼。とりわけ東京や京都の長距離にはめっぽう強く、昨年は天皇賞・春、菊花賞を制覇。今回のオークスも完璧な騎乗でした。
さて、今週は日本ダービー。もちろん同じ舞台で、そしてまた両騎手が人気を集めそうな気配。ジョッキーの視点でいうと、戸崎騎手＝ジャスティンミラノのリベンジか、あるいはルメール騎手＝レガレイラが返り討ちにするのか。今回もジョッキー展望のスペシャル版ということで、日本ダービーを占ってみたいと思います。
～日本ダービーのジョッキー展望～
・アーバンシック(横山武史騎手)
皐月賞はいかにも器用さ負けした感じの4着で、このパターンは通常ならダービーで巻き返しを期待できそう。ただ、スタートが下手な上に、馬群を捌くのも上手くない点は気掛かり。東京に替わるからといって器用さを問われなくなるわけでもなく、やはり18頭立てのレースにおいては常に不利な競馬を強いられそう。
横山武騎手は皐月賞2勝、ダービーは2着2回。最も得意なのは中山コース。ジョッキーの面からも上積みは微妙です。
・コスモキュランダ(デムーロ騎手)
