競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「アルゼンチン共和国杯を逃げ切ったミステリーウェイ&松本大輝騎手、エリザベス女王杯徹底展望」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
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先週の重賞は特に騎手の個性が強く発揮されていましたね。
特に大きなインパクトを与えたのは、アルゼンチン共和国杯を逃げ切ったミステリーウェイ&松本大輝騎手でしょう。
松本騎手はまだ通算100勝にも満たない若手ですが、実は密かに注目しており、新刊『道中の動きが見えてくるジョッキー事典』においても注目騎手の一人に挙げていました。
もともと執筆時点では78勝のうち36勝が1200m以下という、データだけ見れば明らかに短距離ジョッキーだったのですが、「芝中長距離で狙い」としました。これはデータには表れない、松本騎手の騎乗スタイルから読み解いたものでした。
また176センチという高身長も、長丁場で推奨した理由の1つ。基本的に背が高く腕が長い騎手の方が燃費が良い傾向があり、例えば高身長知られた武幸四郎騎手も、現役時代のG1・6勝のうち5勝が芝2000m以上でした。
今回のミステリーウェイも、高身長の松本騎手が負荷なく走らせたことが最後の踏ん張りに繋がったのだと思います。
松本騎手はもともと直線競馬でも頭脳プレーを見せており、まだまだ伸びしろのあるジョッキーだと思います。今回は逃げ切りでしたが差せるタイプでもあるので、距離を問わずしばらく注目してみていいと思います。
ちなみに『道中の動きが見えてくるジョッキー事典』、重版が決まりました! 読んでくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
~エリザベス女王杯の徹底展望&注目馬~
さて、今回は混戦模様のエリザベス女王杯を、ジョッキー視点を中心に徹底展望していきます。大混戦模様で、ちょっとした適性や騎手の思惑が結果を大きく左右しそうな一戦。相性を見極めて、仕留めたいですね。
