競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「初来日となるジェルー騎手の特徴解説&チャンピオンズC展望」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
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ジャパンカップはなかなか熱いレースでした。
予想は初志貫徹で、
「特に嫌う要素がない」
と先週当コラムでも取り上げた◎マスカレードボール。外枠を不安視する論調もありましたが、ルメール×東京芝の外枠はむしろ買い。これはもう当コラム読者の皆様には説明不要でしょう。まして東京芝2400mのルメールは神様ですからね。結果的に包まれることなくスムーズに運べましたし、順当な2着好走だったと思います。
カランダガンは3番手評価。位置取りだけが心配でしたが、流れたことで本領発揮となりました。昨年のゴリアットのように欧州2400m路線を主戦場とする馬だと東京芝2400mのスピードに対応できないケースもありますが、欧州の2000m路線で通用する馬が来ればそれなりにやれるのは当然です。
今後も、
インターナショナルS
愛チャンピオンS
英チャンピオンS
の3レースは、メンバーも揃いやすい中距離戦なので特に注目でしょう。来年からは報奨金も増額(300万ドル→500万ドル?)されるようですし、今年のカランダガンの勝利をキッカケに、また海外勢にもたくさん参戦してほしいですね。
馬券という意味ではクロワデュノールが粘ってくれれば最高でしたが、それでも能力を考えれば2頭の馬連はよくついたと思います。
ちなみにこれで秋G1のルメール騎手は、
芝2000m以上~(3-1-0-1)
それ以外(0-0-1-1)
となりました。マイルCSにおける「米国血統の川田」=ジャンタルマンタルや、「短距離の三浦」=ウインカーネリアンなどもそうですが、各騎手のモチベーションが高い大舞台ほど、より騎手の特徴が顕著に出ます。
~ジェルー騎手が初来日!~
さて、今週末の騎手トピックといえば、アメリカを主戦とするジェルー騎手の来日でしょうか。ガンランナーとのコンビで大活躍するなど、本国でも結果を出しているジョッキー。アメリカ拠点の騎手が短期免許で来日する機会はあまり多くないので、まずはどんなタイプかをこれまでの騎乗やプロフィールから考えてみたいと思います。
