競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「西村淳也騎手」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
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先週は石田拓郎騎手が早速大穴をあけてくれました。土曜中山6R、単勝15番人気のタイセイエムロードで一発。なかなかこの馬券は取れないかもしれませんが、コラムを出したタイミングでの穴は気持ちがいいものですね。
コラムで取り上げる騎手はもちろんタイミングも考えています。石田騎手も以前一度書こうと思ったのですが、その際は2場開催だったので、少し温めていました。
これで1年目未勝利→2年目7勝→3年目14勝と着実にステップアップしてきました。まだまだアピールして、どんどんいい馬に乗って穴をあけてほしいですね。
ジョッキーネタでいえば、今夏のWASJで優勝したトール・ハマーハンセン騎手が年明けから短期免許で来日することが決まりました。当時の騎乗を考えれば日本適性の高さは間違いないので、期待大ですね。また来日の際には当コラムでも取り上げる予定です。
~重賞2日連続激走の西村淳騎手の狙いどころ~
さて、今回は若手から中堅の域に入りつつある西村淳也騎手を取り上げます。
もともと乗れる若手のイメージで、昨年は待望のG1制覇。今年はサトノシャイニングとのコンビでクラシックを狙える位置にもいました。しかし、好事魔多し。皐月賞騎乗後は怪我が長引き、結局日本ダービーにも乗れず、9月にようやく復帰を果たしました。
それでも復帰週から「万全の状態」と言っていた通り、離脱の後遺症は感じられず、9月はいきなり8勝。先週は土日の重賞で連続穴激走を果たしています。
・中日新聞杯 レッドバリエンテ 7番人気2着
・阪神JF タイセイボーグ 6番人気3着
レッドバリエンテでは道中上手く馬群で溜めて運んで、ロスのない立ち回りで馬の能力を絞り出しての2着。
タイセイボーグは苦しい外枠でしたが、こちらもロスを最低限に留めて末脚を伸ばし3着。ともに西村淳騎手らしい戦略的な騎乗で穴をあけました。
~頭脳戦が生きる芝で狙いたい~
単純なデータを見ると芝とダートの成績にそこまで偏りはないのですが、やはり持ち味が生きるのは芝です。
基本的に上級条件ほど騎手の特徴が戦績に反映されやすいのですが、復帰後の特別戦の成績を見てもこのようにハッキリしています。
