先週の亀レビュー(6/25～6/26)/亀谷敬正のレース回顧

▼先週のトピックス
・直線スピードが発揮できる高速馬場orそうではない高速馬場
・宝塚記念よりも馬券妙味が大きかった阪神
・知っていたら超有利。知らないと超不利。シン・パイロ様


▼直線スピードが発揮できる高速馬場orそうではない高速馬場

宝塚記念はタイトルホルダーが圧勝。トニービンを持つ種牡馬の産駒が1、2着。

6年連続で、

・トニービンを持つ種牡馬の産駒or父も母父も非サンデー系

に該当する血統馬が1、2着。

なお、タイトルホルダーの母父はモチベーター。13年の凱旋門賞でオルフェーヴルに圧勝したトレヴを出した種牡馬です。

また、逃げ馬、番手の馬が速いペースで先行しましたが、2桁位置取りで掲示板に乗れたのはデアリングタクトのみ。「ハイペースでも差し馬不利」の馬場でした。

この競馬はアメリカのダートにも近いレース質。レース前にリアルサロンでも指摘しましたように、アメリカのダート競馬は、道中が激しいペースでも、後方待機からの差しが上位を独占するような馬場にはなりづらい馬場。

この日の馬場も、前半3ハロンを33秒で追走することはできても、ラスト3ハロンを33秒台で上がることは難しい馬場状態。差し馬が速い上がりを出すには、直線に向かうまでの負荷が少なく(スタミナが消耗しにくく)、かつ、直線の路盤は推進力を生む馬場であることが求められます。

先週までの阪神芝は「昔ながらのカタい高速馬場」だったため、直線スピードを発揮するのが難しい馬場だったのです。

ここ数年の東京芝で見られる「柔らかい路盤の高速馬場」は、高速決着でも差しが決まるのですが、今の阪神はそうではなく「昔ながらの高速馬場」でした。

今後も「高速馬場の分類」は馬場読みで重要です。ぜひ意識してみてください。


▼宝塚記念よりも馬券妙味が大きかった阪神

宝塚記念は1人気のエフフォーリアが消えただけで、あとは人気馬による決着。馬券的には、同コースで行われた阪神7Rを取ることの方が重要だったかもしれません。父が欧州型＆「亀AI」(AI予測値)の馬連予測期待値が5位以内の4頭BOXで、馬連462倍が的中できたレースでした。

このレースの1～3人気はすべてディープインパクト産駒。先に書いたように「直線スピードが発揮できない馬場＋非根幹距離」ですから、直線スピードを発揮する主流血統には危険な馬場。

一方、1、2着はどちらも父欧州型。1着のゲーテローズは「亀AI」の馬連予測期待値が5位タイ。2着のクラウンドマジックは「亀AI」の馬連予測期待値が2位。

また、1～3人気のディープ産駒は、「亀AI」の馬連予測期待値はすべて5位以下。

・1～3人気は、馬場が合わない血統
・1～3人気の「亀AI」の予測期待値が低いレース

このようなレースを「選び続ける」ことは、プラス収支になる馬券を買い続ける上では重要です。ハナ差で当たったりハズレたりすることは「運」ですが、「高い確率で馬券圏内にならないのに、オッズが低い馬券」を避けるのは「分析力」が問われるからです。



※6月26日阪神7Rの「AI予測値」
※プレミアムコース会員にはエクセルファイルで配布しています。


なお、この日の「亀SP」対象レース(重賞を除く)は、4レース中3レースで推奨馬が3着以内で2勝。これは「運」もよかったとは思いますが、4レース中3レースで1人気が連対圏をハズしたことには満足しています(阪神10Rは1人気が2着でしたが、このレースはリアルサロンのイベントでも「勝馬との一騎打ち」とレース前に解説していました)。

3連単が21万馬券になった阪神9Rも、ボクはハズレてしまったのですが、勝ち馬のインフィナイトから的中されていたメンバーもたくさんいらっしゃいました(亀AIの期待値が高いパターンにも該当)。

この日も、多くのサロンメンバーの皆さんや、「亀AI」にマル乗っかりしたメンバーの皆さんのほうがボクよりも儲かった模様。正直悔しいのでボクも精進いたします(笑)。



※6月26日阪神9Rの「AI予測値」


▼知っていたら超有利。知らないと超不利。シン・パイロ様

日曜東京10Rはパイロ産駒のメイショウマサヒメが7人気で優勝。当然の如く「亀SP」で推奨。宝塚記念以上の盛り上がりを見せました。

とにかく今のパイロは凄い。今年前半の競馬は「パイロ様を重視する」。これだけでもプラス収支に持っていけるほどの破壊力でした。

まさか、もう読んでいない方はいないとは思いますが…(笑)、パイロのコラムは絶対に読んで下さい。もちろん、ほとんどの方は読まれていると思いますので、『そうそう。本当においしかったよなー』と今年の上半期を振り返るのもまた一興でしょう。

(参考)産駒の傾向が激変！ 新しいパイロの買い＆消しパターンを公開！/亀レビュー「亀谷敬正の競馬血統辞典」編

なお、このレースの1人気はドンカポノ。『この1人気はありえない。おいしすぎる』とレース前に指摘した通り。

なぜ、この馬が1人気になってしまうのか？ それは今も影響力が大きいマスコミ、そして、ファンの投票動向によるものが大きいでしょう。

このあたりの議論は、日曜日にリアルサロンのゲストだった東京スポーツ記者・松井さんとレース前に行いましたので、ライブ配信(プレミアムコース限定)をご覧になられていない方で興味のある方はご参照ください。