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サウジカップデー出走の日本馬についてレースホースコーディネーター・安藤裕さんに聞きました!/第21回亀トーク

2月19日(日)にプレミアムコース会員様限定のFacebookグループで動画にて公開した『第21回亀トーク/安藤裕さんに聞きました“今年のサウジカップデー&ドバイワールドカップデー展望etc”』。

プレミアムコース会員様には、ムルザバエフ騎手やマーフィー騎手など日本で活躍する外国人騎手の秘話などを含めた亀トーク完全版を公開しておりますが、こちらではサウジカップデーの展望部分だけを抜粋したテキスト版を無料で公開いたします。

ホースコーディネーターとして活躍されている安藤裕さんのお仕事内容等については、2022年3月の『第18回亀トーク』でジックリ伺っていますので、併せてお楽しみください。


▼今回の主なトークテーマ
・ムルザバエフ騎手とのサウジ遠征、1351ターフスプリント出走馬について

・レッドシーターフ「川田騎手は世界的名手になった!」

・サウジダービー「サウジのダートは他では見ない特殊なダート」

・リヤドダートスプリント「善臣さんはサウジでは30代前半に見られると思いますよ(笑)」

・サウジカップ「今年は日本馬のどれかが勝つんじゃないかと思っています!」

 第21回亀トーク ゲスト安藤裕



◆ムルザバエフ騎手とのサウジ遠征、1351ターフスプリント出走馬について

――今回の亀トークは今週末のサウジカップデー、そして来月行われるドバイワールドカップデーについて、遠征に帯同される安藤裕さんにお話を伺いたいと思います。安藤さんはムルザバエフ騎手の通訳もなさっていて、今年も大活躍ですね!

安藤裕(以下、安):ムーちゃん(ムルザバエフ騎手)の日本初参戦はホープフルSをドゥラエレーデで勝って素晴らしいスタートになったので、次はムーちゃん憧れのジャパンCか有馬記念を勝って、ぜひ亀谷サロンでお祝いして欲しいです!

――さて、早速ですが今年も海外競馬のほうも盛り上がってまいりまして、サウジ、ドバイとビッグレースが続きますね。安藤さんは今年も携わるということで、各レースの展望をお聞きしたいのですが、まずは1351ターフスプリントですね。

このレースにはソングライン、バスラットレオン、ラウダシオン、レシステンシアが出走を予定しています。バスラットレオンに安藤さんが携わるんですか?

安:そうです。あとムルザバエフ騎手がラウダシオンに乗せていただきますね。このレースはソングラインがなかなか整わないなかでようやく出走できるということになりましたし、出てくるからには勝つ自信があるんだろうなと思いますよね。

――ノーザンファーム天栄の木實谷場長は、喉の疾患で秋から休んでいましたけど、すっかり治ったと仰っていましたね。

安:この時期はヨーロッパの馬はフィットネス(身体的な部分)としては怪しいですから、チャンスですよね。ヨーロッパはこれからロイヤルアスコット開催だとか、大きいレースが続きますし、中1週、中3週で使っていくので、ここでピークを迎えるように目一杯仕上げてしまうと、お釣りがなくなってしまいますから。そういう部分で私は日本馬が圧倒的に有利だと感じますね。

――バスラットレオンは矢作先生がこのレースをチョイスしたんですか?

安:あえてここを選ぶ矢作先生はやはりすごいなと思いますよね。阪神Cを使った意図も、ここを想定してのことでしょうし、その阪神Cではちょっと控えてという競馬で、川田騎手が新たな一面を見せてくれましたよね。ターフスプリントを見据えていい競馬をしてくれて。

去年はこの馬と一緒に私もイギリスに行かせてもらいましたけど、本当にいま力をつけていると思いますよ。ソングラインが100%の状態ならソングライン圧勝でしょうと思うんですけど、十分チャンスはあると思います。

あと、レシステンシアも引退レースでモレイラ騎手ではなくムーア騎手が乗っているというのも不気味ですし。持っている能力、実績はこのなかでもこの馬がたぶん一番だと思うので。

ラウダシオンは前走でムルザバエフ騎手が乗ってかなり気に入っていましたから、サウジではどのように乗るのかは、本人が馬と相談して決めると思います。実は阪神Cの最終追い切りで指示よりも時計が速くなってしまって、終いバタバタになってしまったんですけど、逆にあれで馬の特性を掴めたというところもあって阪神Cを迎えられたというのもあって。

――その阪神Cでは3着に好走でしたね。一回海外を経験するというのは、やはり大きいことですか?

安:ええ。後ろから行ってすごくいい脚を使えたというのもありますし、改めてここで期待したいなと。それにラウダシオンも去年サウジを経験していますし、そういう馬は強いですから。

そうそう、このメンバーって全部海外経験があるんですよね、珍しく。海外遠征は身体の減り方も変わってきますからね。人間もそうじゃないですか。初めて海外に行くとなると緊張しますよね。馬も1回目よりも2回目のほうが慣れますよ。

――調教は日本でやって、サウジに行くんですよね?ラウダシオンは前走のように後ろからレースを進めるんでしょうか?

安:そうですね。レシステンシア以外は去年サウジに行った経験があるので、向こうでの調整方法はわかっているというのはひとつの武器になりますよね。熱い戦いになるでしょう。

本人(ムルザバエフ騎手)曰く、ラウダシオンの戦法は馬と話をして決めると。返し馬で馬と相談してと。だから馬がゲートを早く出たかったらそうするかもしれませんし、前走のような競馬をするかもしれないですね。いかにこの馬を気分よく走らせるかが大事だと言っていたので、だからどうなるんでしょうね。私も楽しみです。


◆レッドシーターフ「川田騎手は世界的名手になった!」

――続いて芝3000mで行われるレッドシーターフ。エヒトとシルヴァーソニックが出走予定です。エヒトはなんで2000mじゃなくて、3000mを選んだんですかね。

安:このレースはヨーロッパ勢の出番だと思います。ただ、シルヴァーソニックも去年のステイフーリッシュと同じようにチャンスはあると思いますよ。能力は抜けていると思います。ただこの距離のヨーロッパの馬が、なにが出てくるか、そしてハンデで全然変わってくると思います。簡単じゃないレースになるのではないかと。

去年はルメール騎手がパッと先手を取って自分でペースを作ってというルメールマジックでしたけど、今年はシルヴァーソニックはステイヤーズSで強い競馬を見せましたし、マークしてくると思います。

エヒトに関しては、森先生ですから何らかの戦略があったんでしょうね。いまや“世界的名手”になった川田騎手を背に、こういう距離が得意な騎手ですから、そこでどういう走りを見せてくれるか楽しみです。

――川田騎手、世界的名手ですか! 福永騎手も川田騎手のことをムーア騎手と同等と評価されているんですよね。

安:ええ、今の川田騎手が世界の舞台でどう乗るか、非常に見てみたかったんです。世界に出てどれぐらいやれるのかという。トップだと思うんですけどね。ちなみにムーちゃんことムルザバエフ騎手も、川田騎手のことをチャンプって呼んでいますよ。

やっぱり川田騎手を見ていると、そつがないですよ。前が塞がるとかイメージが湧かないですもん。そうなったらその日は本当にハードラックだったねという。展開の読み、位置取り、追い方、馬とのリズム、なにひとつ劣っているものはないし、福永騎手が仰ったように世界レベル、ムーア騎手と同等だと思います。

この距離は騎手同士の戦いでもありますから、川田騎手が乗るエヒトがどういう競馬をするのか、ぜひ見てみたいです。


◆サウジダービー「サウジのダートは他では見ない特殊なダート」

――続いてはサウジダービーですね。

安:このレースは楽しそうですね。アメリカの馬が強そうなので。私はコンティノアールとデルマソトガケをやらせていただくんですけど、コンティノアールが東京のカトレアSを勝って、デルマソトガケは全日本2歳優駿を勝って参戦してきますよね。日本のダートの本当に強い馬がここに参戦してくるので、すごく楽しみですよ。過去のサウジダービーのなかでは、もっとも日本馬が揃ったんじゃないかと思います。

ただ、アメリカ馬も黙っていない。名門ボブ・バファート厩舎が今、ケンタッキーダービーに出られないので、ここに強い馬を連れてきますからね。去年も勝たれましたし。ちなみにこのレースはケンタッキーダービーのポイントはつかないんですよ。ただレーティングとか賞金を獲りに行くレースなんですよね。

――サウジのダートはどういうダートなんですか?キックバックもキツそうに思えます。

安:サウジのダートは他では見ない特殊なダートで、砂漠の砂にウッドチップが混ざっているんです。砂漠の砂っていっても日本のダートのようなビーチサンドではないので、水を含むとアメリカのダートっぽく見えるんですけど、思った以上に重いんですよ。

あと、ウッドチップが混ざっているのでスパイク鉄を使うのもちょっと悩むんですよね。スパイクが引っかかりすぎて、故障の原因になったりするので。

本当は彼らの売りは「キックバックしない」だったんですよ。ウッドチップで止めるということだったんですけど、アメリカ馬がスパイク鉄で走ったらすごい飛ぶから(笑)、びっくりしていましたよ。

――日本馬はスパイク鉄を使うんですか?

安:それぞれ厩舎の判断になりますね。現地に行って、馬場を見た上で厩舎スタッフがどう判断するかでしょうね。一応持っていきますよ。

ただ、私個人の考えとしては日本で打った鉄は替えないほうがいいかなと思っています。馬の出国が2月16日で、競馬が次の週の25日なので、遠征の時間が短いんですよ。だから日本で鉄を打ち替えて、向こうでも替えてとなると爪への負担が非常に大きいというのもありますので。

――コンティノアールがノーザンファーム一押しのドレフォン産駒で、デルマソトガケが社台ファーム一押しのマインドユアビスケッツ産駒。そして森厩舎のアメリカ産馬フロムダスク。

安:フロムダスクも川田騎手騎乗で楽しみですよね。スピードがありますから、そのまま逃げ切られちゃうかもしれないですし、アメリカ馬を潰しに行くんだったらこの馬でしょうね。クロッカスSから間隔も詰まっているのに、すごいなと思います。


◆リヤドダートスプリント「善臣さん、見た目若いからサウジでは30代前半に見られると思いますよ(笑)」

――続いてはリヤドダートスプリントですね。亀谷サロンでもお馴染みの小田吉男オーナーのジャスティンが出走します!展開的にはどうなんでしょうね。

安:ジャスティンは前走、マーカンド騎手で新しい走りを見せましたよね。3角5番手から3着に好走するという。ああいう番手で行く競馬ができると競馬の幅が広がりますよね。

あとダンシングプリンスも私の担当で、こちらはレーン騎手に『ゲートだけミスらないでね』って言うだけです。ジャスティンもちょっとピリピリするので、去年も出遅れていますし、ちょっと気をつけたいですね。でも前走マーカンド騎手が番手の競馬もできるんだと示してくれたので、坂井騎手ならもっと上手く乗ると思うので楽しみですね。

ダンシングプリンスは行くしかないですから、それを見てリメイクとかリュウノユキナの善臣さんが怖いですよね。アメリカの馬が前でやり合ったところに、善臣さんが来たら歴史変わりますよね。善臣さん、見た目若いからサウジでは30代前半に見られると思いますよ。その姿を見たいです(笑)。だって善臣さん、勲章(黄綬褒章)もらってるんですよ!(笑)。

ジャスティン、ダンシングプリンスが中心なんですけど、サウジは直線も長いのでリメイクもリュウノユキナもいい脚を使えますから、前を捕える可能性は十分にありますよ。あとはこれまで受けたことのない木屑混じりのキックバックをどうするか。レース中にその対応をどうできるかでしょうね。


◆サウジカップ「今年は日本馬のどれかが勝つんじゃないかと思っています!」

――そしてサウジカップ。1着で約10億円とすごい賞金ですけれども。日本馬がいっぱいでてきますね。カフェファラオ、クラウンプライド、ジオグリフ、ジュンライトボルト、パンサラッサ、ヴァンドギャルドが出走予定です。

安:10着でも3000万円近い賞金が出るので、もう出走したらオーケーです(笑)。今年は日本馬のどれかが勝つんじゃないかと思っています!

――ほんとですか!でもボブ・バファートの2頭も強いですよね。

安:ええ、でもこれだけ日本馬がいて日本馬がペースを作ったら、けっこうしんどいと思うな。今回私はパンサラッサをやらせてもらいますけど、パンサラッサがダートで合うんだったら、この馬はスタートから押しながらでも行けちゃうので、アメリカの馬も速いですけど、向こうもびっくりするんじゃないかなと。合わなければ最初から難しいかなと思います。

――ボクはヴァンドギャルドも面白い気はしますね。

安:ドバイターフでの走りを見ていると、合うと思います。ベンバトル(※2020年3着馬)のイメージです。さすが藤原厩舎という感じです。ここを使うんだ~と思って。この馬は休み明けも走るので、そこも問題ないんですし。

あとはジュンライトボルトをムーア騎手がどう乗るのかとか、興味が尽きないですね。どの位置で乗って、キックバックをどうマネージメントして…というのを見てみたいですね。

クラウンプライドも確実に馬は強くなっているし、ケンタッキーダービーの時からどれぐらい馬が良くなっているのかというのもありますし。ジオグリフだって皐月賞の再現、あり得ますからね!

――コースとしては結構特殊ですよね。アメリカの競馬ほどスタートからダッシュしていくような消耗戦ではない?

安:芝、ダートの違いはありますけど、ドバイターフのイメージですよね。向正面からスタートしてワンターンで、という。スタートしてから最初のコーナーまでの距離がものすごく長いので、無理して馬の後に入れなくていいんですよね。横一列に並びながら、なかなかみんなが内に入れないなかでタレていくので。

3コーナーに入る時にはだんだん馬群が分かれていくので、ポジション取りを重視するというよりも、とにかくキックバックを喰らいたくない内枠の馬もいれば、距離ロスをしたくない外枠の先行馬は3コーナーで内に切れ込んでくるので、そのあたりの攻防も見応えがありますよね。

ただダッシュの仕方が独特。アメリカの競馬だったらコーナーで息が抜けるところを直線が長いので息を入れられないですから、バカみたいに出していくというダッシュにはなりませんので。そのなかでパンサラッサみたいな馬がグイグイ押して出ていくと、アメリカの馬は困るんじゃないかなと思いますよ。だから上手にゲートを出てほしいですね。そしてアメリカの馬が絡んでこなければなと。

僕自身も非常に楽しみですし、日本からも皆さんぜひ応援をよろしくお願いします!

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