プレミアムコースの楽しみ方をよりイメージしやすいよう、実際にプレミアムコースをご利用いただいている会員様が、どのようにサロンを活用されているのかなどをご紹介している『サロンメンバーインタビュー』。
★過去のサロンメンバーインタビュー
今回ご登場いただくのは、直木賞作家でプレミアムコース会員のひとりである馳星周さん。亀谷競馬サロンをどのように楽しんでいるのか、「ステイゴールド愛」のきっかけについてなどを、亀谷敬正と競馬キャスター・大澤幹朗氏の二人で伺いました。
なお、今回のインタビューはリアルサロンスペースにて公開収録形式で行いました。当日のLIVE配信(完全版)はプレミアムコース会員限定のFacebookグループ内にアーカイブとして残しております。プレミアムコース会員の方は映像でもお楽しみください。
▼馳星周さんプロフィール
1965年北海道浦河町生まれ。1996年『不夜城』で小説家デビュー。2020年『少年と犬』で直木賞受賞。
馬産地で生まれ育ったがゆえに馬を嫌い、長らく競馬とは無縁で過ごしてきたが、七年ほど前から夫婦で競馬にはまり、ステイゴールド一族を応援する日々を送る。好きが高じて競馬小説も書きはじめ『黄金旅程』、『ロスト・イン・ザ・ターフ』などを上梓。2024年春、凱旋門賞を目指すホースマンたちを描いた『フェスタ』を刊行予定。

▲今回はZoomを繋いでの公開収録形式。聞き手は亀谷と競馬キャスターの大澤幹朗氏。
――先生、本日はよろしくお願いします。亀谷競馬サロンができて6年ほど経ったんですが、馳先生は結構長く入っていただいていますよね。競馬をお好きになったのもそれくらいの頃だったのでしょうか?
馳星周さん(以下、馳): そうですね、亀谷競馬サロンには4年前くらいから楽しませていただいていますよ。実は遅咲きの競馬ファンでして。レイデオロがダービーを勝った年に、たまたま妻が楽しそうに競馬を見ていたのをきっかけに私も興味をもって、そこからはどんどんハマってしまいましたね。
――なるほど。そこから「ステイゴールド一族の馬券を買う!」という風になったのは?
馳: ちょうどその翌年のクラシックって、アーモンドアイがあんな大物だとわかるまでは、ラッキーライラックが主役だったじゃないですか。僕はそのラッキーライラックが本当にかわいくて大好きで応援していたんです。
そこで血統表を調べてみたらお父さんがオルフェーヴルって書いていて。競馬をやっていなくても3冠馬のすごい馬っていうのは知っていて、その父がステイゴールド。さらに妻もその頃たまたまゴールドシップのファンになっていて、お父さんもステイゴールド。そこでなんだこの「ステイゴールド」という馬は?と気になって。
競馬に限らず夫婦二人ともいわゆる“裏道”を行くのが好きで、競馬でいうと王道のディープインパクトとかではなくて、ステイゴールドの魅力に惹かれていったんですね。
――たまたま馳先生と奥様が好きだった馬のお父さんがどちらもステイゴールドだったということなんですね。実はずっとお聞きしたかったんですが、ステイゴールド一族を買うっていうのは決まっているのになんで亀谷競馬サロンに入っていただいたのかな?と思いまして。
馳: いや、そういう風に「血統」を調べることでステイゴールドという馬にたどり着いたので、今度は「血統」に興味が出てきて、それまでは知識が無かったんですが、そういえば亀谷さんっていう血統に詳しい方がいたな~、と思いまして。
――で、入ってみたらすごく偏った血統知識であふれていて(笑)。
馳: いやいや、本当に面白いですよ。もちろん予想にはいろんなファクターがありますけど、やっぱり血統が一番好きですね。僕は競馬はロマンだと思っていて、血統こそが一番のロマンじゃないですか。
――亀谷サロンで出る血統の話にも楽しんでいただけているということで、なんかこれまでで予想とか馬券でお役に立てたことってありましたかね?(笑)
馳: 先ほどおっしゃられた通り、いつもステイゴールド一族から買うのは決まっているんですが、相手選びが難しいじゃないですか。
そういう時に、ステイゴールド系が来るときっていうのは時計がかかる馬場とかが多いじゃないですか。なので、そういう時に走りやすい馬って他にはどういう血統の馬なんだろう?というときに非常に参考にしています!
――亀谷サロンで楽しみにされているコンテンツやコラムとかってありますか?
馳: 一番は「今日の亀メモ」ですかね。馬場傾向を参考にしています。本当に日によって違うじゃないですか。先日、最終週の福島に行ってきたんですが、最終日だから外差しだろう!って思ったら全く逆で。本当に困ったんですけど、当日の傾向分析を発信いただけるのはありがたいです。
――馬場読みって面白いですよね。今日の亀メモも先生用なら「今日の“ステイゴール度”」みたいなのも発信した方がいいかもしれないですね?(笑)
馳: 基本的にサンデー系、ディープ系が走る馬場を主流系、そういう馬が苦戦している馬場を反主流として分析されていると思うんですが、僕の視点からは真逆になりますね(笑)

――ステイゴール「度」いいですね! 馳先生、私からもお聞きしたいのですが、小説家にとって競馬というものは題材としてはどういうものですか?(大澤)
馳: 競馬は物語の宝庫だと思いますよ。生産者の物語があり、育成牧場、調教師、厩務員、騎手、競走馬自身、そしてファンの物語もある。そのファン一つとっても、「競馬はギャンブルだ!」というファンもいれば、馬を愛でるためのファンも、スポーツとして応援するファンもいますよね。だからいくらでも物語が転がっていると思うんですよ。
50歳過ぎてからいいライフワークを与えてもらったなと思っていますよ。いろんな起点で主人公にできるのが面白いですよね。もちろんGIは燃えますけど、一番心が入るのは、5月6月ごろの未勝利戦なんですよ。なんとか勝ち上がってほしい!という意味で力が入ってしまいますし、その馬にとってはダービーと同じくらい大事なレースですからね。
――まさに「一頭の種牡馬を覚えれば競馬は勝てる」を先生は一番楽しんでいますよね。
馳: 私の場合は「競馬は勝てる!」かはわかりませんが、「競馬は楽しめる!」というのは間違いないですね(笑) 当たればもっと嬉しいですけど、馬券は外れてもいい、何度も挑戦してきた馬がようやく重賞を勝ってくれた。そういうのが一番うれしいんですよね。
――それでは馳先生最後に亀谷競馬サロンの皆様へメッセージをお願いできますでしょうか?
馳: いつも楽しく皆さんでワイワイやっているのを見ています。本当に血統は奥が深いし、やっぱりロマンが詰まっていて面白いと思うんです。長い年月に渡って人間が紡いできた血がいろんな変化を起こしているわけですし、それが競馬の大きな魅力だと思うんでね。皆さんもこれからも大いに血統を楽しみましょう!
★過去のサロンメンバーインタビュー