毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・リアルスティール、サトノダイヤモンドなど新種牡馬について
・パワー型産駒育成のコツ、多彩な種牡馬との配合プラン
リアルスティール、サトノダイヤモンドなど新種牡馬について
――いよいよ新馬戦も始まりますが、ノーザンファーム天栄には新種牡馬の産駒がどれくらい入ってくる予定ですか?
木實谷:リアルスティール産駒が個人の馬主さんの馬も含めると15頭ぐらいですね。サトノダイヤモンド産駒は10頭ぐらいです。新種牡馬ではないですけど、キタサンブラック産駒も10頭ぐらい入ってきます。
――リアルスティールはお父さんのディープインパクトと比べて、現時点でどのような感触を持っていますか?
木實谷:現時点で天栄にいるのは2頭だけですが、両馬ともボリューム感のある馬体で、パワーを感じさせます。デビューに向けての本格的な調整はこれからですが、リアルスティール自身が球節周りで苦労していた馬なので、脚元の管理にはより一層注意を払っていきたいと思います。
――サトノダイヤモンドに関しては多彩な産駒が産まれているという話を聞きますが。
木實谷:こちらもお父さんに直接携わっていませんが、産駒はスラっとした馬が多いです。現時点で天栄にはサトノダイヤモンド産駒が2頭いますが、牡馬と牝馬の違いをあまり感じないですね。どちらも良い意味でシルエットがすっきりしていて。
パワー型産駒育成のコツ、多彩な種牡馬との配合プラン
――新種牡馬にはドバイゴールデンシャヒーンを連覇したマインドユアビスケッツもいます。以前お話を伺った際、ノーザンファームもダートの勝ち星を増やしたい意向があると仰っていましたが。