毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・高額取引馬が続出!セレクトセールの振り返り
・大注目の新潟・新馬戦、今年も大物デビューか!?
・アイビスSD、クイーンS出走馬の直前情報
高額取引馬が続出!セレクトセールの振り返り
――セレクトセール、今年も大盛況でしたね。
木實谷:たくさんの方にご購買いただきまして、感謝申し上げます。それにしても皆さんしっかり見ていらっしゃったなと思います。血統が良くても実馬がちょっといまひとつのデキだと値はつかなかったですし、反対に血統はちょっと落ちても実馬が良ければ値段も上がっていきました。しっかりご覧になっているなという印象です。
――モシーンの2021(牡、父モーリス)は4億5000万円でした。
木實谷:セリのなかでもデキはトップだったと思うので、然るべき評価をいただけたのかなとは思います。筋肉量も豊富で楽しみな1頭です。
――木實谷さんが育成されたレイデオロ産駒も高額で取引されました。ラルケットの2021(牡)は2億2000万円です。
木實谷:レイデオロの代表産駒になるだけの好馬体だったと思います。こちらも楽しみですね。
――そういえばセールといえば、秋にも新たなセールが行われます。
木實谷:ミックスセールといって、繁殖牝馬だけでなく当歳馬も上場するという競りです。従来は繫殖牝馬のみの上場でしたので、生産者の方々向けのものでしたが、今回は当歳部門が同日に行われることで、多くのお客様に脚を運んでいただけるのではないでしょうか。
大注目の新潟・新馬戦、今年も大物デビューか!?
――セールが終わると、新潟開催がスタートします。去年はイクイノックスをはじめ、有力馬が新潟の新馬戦を使ってきました。今年もここに照準を合わせている馬はいるのでしょうか?