毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・最近よく聞く「前進気勢」 その意味と重要性
最近よく聞く「前進気勢」 その意味と重要性
――今日は“前進気勢"についてお聞きしたいと思います。最近、インタビューなどで“前進気勢"という言葉をよく聞くのですが、どういう意味なのでしょうか。
木實谷:平たく言えば“行きっぷり"ですね。前進気勢がある=行きっぷりがいい、と考えていただいて構いません。それが収まらなければ“引っかかる"ということになりますね。
――実際のレースでは前進気勢のある馬、行きっぷりのいい馬を道中で抱え込んで、直線でその溜めた力を開放するというのが理想的な形になりますかね。
木實谷:そうですね。道中で抱えつつ、ジョッキーが拳を緩めたらビュッと飛んでいくのが理想だと思います。
――その前進気勢を引き出していくには、どういう調教が必要なのでしょうか。