毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・神戸新聞杯のパラレルヴィジョン、エフフォーリアの近況
・秋開催を中山・東京の交互開催にするメリット
神戸新聞杯のパラレルヴィジョン、エフフォーリアの近況
――今週末の神戸新聞杯にはデビューから2戦2勝のパラレルヴィジョンが出走を予定していますね。
木實谷:前走後の回復も順調でもうちょっと早く使えたぐらいです。春の実績上位組がけっこう出てくるようなので、今の状態でどれぐらい走れるのか楽しみにしています。
――キズナ産駒は中京芝2200を得意にしているので、血統的にも面白そうです。
木實谷:休み明けですが、しっかり乗っていますし、今の状態でどれくらい通用するのか、試金石の一戦になりそうです。
――そして、エフフォーリアですが、秋の予定がすべて白紙と発表されました。
木實谷:膝の状態が思わしくないので、北海道に戻っています。
――ノーザンファーム天栄ではなく、北海道なのですね。
木實谷:北海道にはウッドチップの坂路がありますので、脚にかかる負担を考えて、北海道で調整した方がいいだろうという判断です。
――ちなみに、復帰戦は決まっているのでしょうか?
木實谷:ジャパンCが第一目標ではありますが、調整の進み具合によると思います。ですから、現時点で具体的にどのレースというのは決まっていません。
秋開催を中山・東京の交互開催にするメリット
――なるほど。少し話題を変えますが、昔からJRAの秋開催に思うところがありまして。例えば、10月東京、11月中山、12月東京、年明け中山という順番の方が盛り上がるような気がするんですよね。それこそ、ジャパンCを11月に中山芝2200m、有馬記念を12月に東京芝2400mでやる。
木實谷:面白いアイデアですね。