毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・ホープフルS出走予定のキングズレイン、ハーツコンチェルト近況
・2歳世代注目のルーラーシップ×ディープインパクト
ホープフルS出走予定のキングズレイン、ハーツコンチェルト近況
――今回はホープフルSに出走予定のキングズレイン、ハーツコンチェルトについて伺います。キングズレインは未勝利→百日草特別と連勝中です。
木實谷:前走の百日草特別のあとはホープフルSと京成杯の両睨みだったのですが、順調な回復具合で、調整を進めることができたのでホープフルSになりました。
――キングズレインはタッチングスピーチの仔ですから、血統的にはサドラーズウェルズ、リヴァーマンも持っているので、いかにもタフな中山の馬場が合いそうです。
木實谷:そういった血統的な部分も含めて、上がり勝負になるよりも、洋芝だったり、力のいる馬場の方が合うかなと思って北海道でデビューさせました。それでも前走の東京戦で上がり33.7秒という脚を使って抜け出してきたのは収穫でした。レース当日もまだイン有利で、前走みたいな競馬ができればチャンスがあるかなと期待しています。
――ハーツコンチェルトの方はいかがでしょうか。
木實谷:東スポ杯2歳S・3着後は美浦に在厩していますが、調教師からは順調に来ているという話を聞いていますよ。
――ハーツコンチェルトはグリーンファームの馬ですね。
木實谷:弊社で調整している馬でもありますし、頑張ってくれたら手をかけてきたスタッフたちも喜びますので、良いレースを期待しています。
2歳世代注目のルーラーシップ×ディープインパクト
――2歳世代の話になりますが、母父ディープインパクトの産駒に限定すると、父ルーラーシップがダントツの勝ち星を挙げています。暮れのGIでも、阪神JFでドゥアイズが10人気で3着、朝日杯FSではドルチェモアが優勝。そういえば木實谷さんはルーラーシップを絶賛していました。今まで乗った中で一番いい乗り味だと。