毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・例年より出走ボーダーが高い桜花賞
・除外を考慮した調整方法、その匙加減
例年より出走ボーダーが高い桜花賞
――いよいよ今年もクラシックが始まります。まずは桜花賞ですが、出走を予定している馬を教えて下さい。
木實谷:桜花賞は例年より出走ボーダーが高くて、メイクアスナッチでも補欠の2番手なんですよ。モリアーナやウンブライルなど使いたい馬はいたんですけどね。ですから今のところ確定しているのはチューリップ賞3着のペリファーニアだけですね。
――ペリファーニアの状態はいかがですか?
木實谷:チューリップ賞を使って、使ったなりの疲れが見られるぐらいで、十分パフォーマンスを発揮できる状態にありますよ。
――喉の具合も変わりないでしょうか?
木實谷:まだ軽い調教しかしていないというのもありますけど(3/20時点)、変わったところはありません。明日から強めの調教に乗るので、それでどうかというところだと思います。
――補欠2番手ではありますが、出走の可能性のあるメイクアスナッチの方は?
木實谷:フェアリーSからしっかり時間をいただいたので、前走と同じように自分自身の力は発揮できると思います。あとは輸送と相手との力関係ですね。それにしても今年はボーダーが高いですね。去年までだったら2勝馬でも抽選の枠があたったのですが、今年はなかなか厳しいです。
――2勝+重賞2着があるメイクアスナッチでも補欠ですからね。
木實谷:ええ、例年以上というか、過去にないぐらいのボーダーですね。
――メイクアスナッチは仮に桜花賞に出走できなかった場合、どこに向かうのでしょうか?
木實谷:どうしましょうかね(苦笑)。NHKマイルCに矛先を変えるか、桜花賞の前日にニュージーランドTがあるので、そちらに向かうかですね。現時点ではニュージーランドTを使う方が、馬もその週の競馬に向けて調整しているので無難だとは思っています。
除外を考慮した調整方法、その匙加減
――関西への輸送がある場合でも調整方法はあまり変えないと以前伺いましたが、メイクアスナッチはどうされる予定ですか? 桜花賞の出走確定は木曜日ですよね。