毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・京王杯SCのアヴェラーレ、レッドモンレーヴ最新情報
・ソングライン、ヴィクトリアマイルで復活なるか!?
京王杯SCのアヴェラーレ、レッドモンレーヴ最新情報
――今回は京王杯SC、ヴィクトリアマイル出走馬について伺います。土曜日の京王杯SCには、アヴェラーレとレッドモンレーヴが出走を予定していますが、まずはアヴェラーレについて教えてください。
木實谷：アヴェラーレは前走で勝利して天栄に帰ってきましたけど、疲れの回復も早く、本当に丈夫になったなと感じましたね。
――3勝クラスに上がってから、なかなか勝ち切れない競馬が続いていましたが。
木實谷：条件戦とはいえ、相手が強かったですからね。
――確かに、ジャスティンスカイやレッドモンレーヴなど、好メンバーが相手でした。
木實谷：ええ。その2頭とも差のない競馬をしていましたし、やっぱり能力は高いんだと思いますよ。
――今回は1400mになりますが、距離短縮についてはいかがですか？
木實谷：デビュー当初は力んで走る面も見られたのですが、経験を積んで、折り合い良く走れるようになってきました。その分、距離短縮に関しては心配な点もありますので、今回はチークピーシーズかブリンカーの着用を検討しているところです。
――前走のダービー卿CTで1人気7着だったレッドモンレーヴですが、中間の状態はいかがでしょうか？
木實谷：前走後は短期でこちらにいたのですが、順調に調整できましたよ。以前は爪の管理が難しかったのですが、今はコンディションがかなり安定しています。
――前走はスタートの出遅れで終わってしまいましたが。
木實谷：そうですね。躾の問題なので、こちらと厩舎で駐立を含めて、普段からジッとしていられるように取り組んでいます。しっかりとレースに参加できるよう、取り組みの成果が出て欲しいです。
――レッドモンレーヴは初の1400mになりますね。
木實谷：う～ん、こればっかりは走ってみないと分からないです。ただ、ここまで戦ってきた相手も強い馬ばかりなので、楽しみにしています。
ソングライン、ヴィクトリアマイルで復活なるか!?
――続いて日曜日のヴィクトリアマイルですが、ソングラインが出走予定です。昨年秋はセントウルS・5着の１走のみで、前走のサウジ(1351ターフスプリント)も10着。特に前走を見ると大丈夫なのかな？と思ってしまいますが。
