毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・復帰戦を飾ったブレイディヴェーグ、ドゥラドーレスの今後
・新潟デビュー予定のイクイノックス妹ガルサブランカ近況
復帰戦を飾ったブレイディヴェーグ、ドゥラドーレスの今後
――東京開催の後半に楽しみな馬が出てきましたね。6月25日の東京7Rを勝ったブレイディヴェーグです。このレベルの馬がまだ1勝クラスにいたらダメだろうという強い勝ち方でした。
木實谷:この馬に関しては仕方ない面もあって、新馬戦後と未勝利勝ち後に骨折していまして。なので、無事なら本当に楽しみですよ。今後はリバティアイランドに対抗できる存在になって欲しいなと思っています。
――そして、その前日にはドゥラドーレスが復帰戦の江の島Sを勝利しました。
木實谷:これで重賞を使えるので、この1勝は大きいですよ。当初は3月頃の復帰を考えていたのですが、ちょっとトモに違和感が生じてしまって、ここまでズレこんでしまったんです。
正直、今回はギリギリ間に合った感じで、本調子ではなかったのですが、それでも勝ち切ってくれたことで、改めて能力の高さを実感しました。何とかGIを獲らせたいですね。
――となると、最大目標は天皇賞・秋でしょうか?
木實谷:幸いレース後も大きな反動もなく牧場で乗り出せており、9月には出走の態勢を整えることができそうです。そうなるとオールカマーがまず視野に入るのですが、ここで結果を残してジャパンCなどに向かえれば理想的ですね。よほど具合が良ければ、天皇賞・秋も視野に入れると思います。
――これはジャパンCの秘密兵器ですね(笑)。