毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・驚愕の数字! 2023年の総括、2024年の目標
・京成杯&日経新春杯出走予定馬の最新情報
驚愕の数字! 2023年の総括、2024年の目標
――明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。まずは昨年の総括から教えていただけますか。
木實谷:明けましておめでとうございます。昨年は出走回数を増やしていくということが念頭にありましたが、結果的に前年比で約15%増えまして、勝利数も3割増しぐらいまでいきました。イクイノックスの頑張りも大きいですが、獲得賞金の方は50%増という数字でした。
――出走回数が昨年比15%増とは凄い数字ですね。
木實谷:調教師やファンの方々のご支援、スタッフのおかげで、前年比という意味ではいい一年だったと思います。出走回数が増えながらも勝率も上がっているので、スタッフもよく頑張ってくれました。
――2022年の2歳戦(現4歳世代)の状況を踏まえて、昨年は2歳馬を早めに動かしていくということを当欄でも伺っておりましたが。
木實谷:2歳馬に関しても、年末までに220頭ぐらいデビューしておりまして、それが全体の7割程にあたる頭数になります。年内デビューが7割を超えたのは2021年以来になります。一昨年は7割を切ってしまいましたが、昨年は勝ち上がり頭数も過去最高でしたので、全体的にはまずまずの感じで来られたかなとは思いますね。
――2歳重賞もかなり勝ちましたね。
木實谷:そうですね。昨年は中央の2歳重賞を5勝できました。今年はさらに上を目指して、たくさん勝っていきたいと思います。
――実は障害レースもかなり勝ちましたよね。
木實谷:障害レースもかなり良くなりましたね。確か2022年が10勝ぐらいで、昨年は20勝ぐらいしているので。
――今年の抱負、目標をぜひ教えてください。
木實谷:昨年は意識的に出走回数を増やすということをやってきて、実際に増やすことができました。今年はこれが当たり前になるように、そしてより精度を上げられるようになればと考えています。
京成杯&日経新春杯出走予定馬の最新情報
――続いては今週末のレースについて伺います。京成杯にはバードウォッチャーとアーバンシックが出走を予定しています。
木實谷:バードウォッチャーはずっと在厩調整なので直接見ていませんが、国枝調教師の方からは一度実戦を経験して、すごく良くなっていると聞いています。