毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・キングノジョー敗戦の京成杯振り返り
・豪華3頭出走の東京新聞杯、注目の仕上がり具合
・東京開催でデビュー予定の注目3歳馬
キングノジョー敗戦の京成杯振り返り
――今回は京成杯の振り返りからお願いします。ハイペースを先行したキングノジョーが4着、ガルダイアが14着。キングノジョーは先行馬総崩れの展開で早め先頭でしたから、力のあるところは見せたと思いますが。
木實谷:結果は伴いませんでしたが、競馬の中身としては強かったと思います。先頭に立ったところでブレーキを踏んでしまったり、ラチにも接触してしまったり、まだ経験の浅い若馬ですからね。粘り切れなかったのは仕方のない部分もあると思っています。
――レース前の当欄では折り合い面の心配を語っていましたが、当日のテンションはいかがでしたか?
木實谷:返し馬では折り合いを欠いていましたし、良くも悪くも感触通りといったところでしょうか。
――控える競馬は難しかったのでしょうか?
木實谷:あのペースであれば控えても折り合えたでしょうが、それは結果論になってしまいますので。1回使ったことで感度が良くなって、色々と難しい面が出てしまい、操縦性や競馬に臨む姿勢をもう少し良くして送り出したかったです。
とはいえ、あの競馬で4着ですから、改めて能力の高さを感じることができました。今後はしっかりと課題の修正に取り組み、力を発揮できるように調整していきたいと思います。
――ガルダイアは引っかかってしまいましたね。
木實谷:懸念していた部分がまともに出てしまった内容です。スタートで出していったら一気に掛かってしまって。これだとちょっと距離を詰めて終いに頑張れるように競馬を覚えさせていくしかないですね。
馬はプラス12キロでも凄く良く見えましたし、返し馬も上手くいったのですが。それだけにもったいなかったですね。
――控える競馬を覚えさせてから、また中距離に戻すのでしょうか?
木實谷:控える競馬というよりも、最後に頑張る競馬を覚えてもらうということですね。今はゲートを出てから全力で走ってしまっているので。
豪華3頭出走の東京新聞杯、注目の仕上がり具合
――ここからは今週末の東京新聞杯について伺います。ブレイディヴェーグ、ボンドガール、ジオグリフが出走を予定しています。