毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手：亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・ダイヤモンドS、小倉大賞典出走馬情報
・コスタノヴァ＆ミッキーファイトで挑むフェブラリーS
・東京最終週にスタンバイの注目3歳馬
ダイヤモンドS、小倉大賞典出走馬情報
――今回は週末の重賞出走馬について詳しく伺わせてください。まず、土曜日のダイヤモンドSには菊花賞2着馬のヘデントールが出走を予定しています。
木實谷：菊花賞後はじっくりお時間をいただいたので、良い感じで進められています。冬場ですが、かなり毛艶も良いですよ。前走に続き、戸崎騎手を予定しています。
――菊花賞は3角過ぎからスムーズではないというか、反応が鈍い感じがありましたが。
木實谷：そうですね。もうちょっと反応が良くなって欲しいところはありましたね。そこは馬の成熟度や、こちらでの調教で良くなっていく部分かと思います。それでも1年前と比べるとかなり良くなっていますので、この馬なりに進歩はしていると思いますよ。
――ダイヤモンドSにはサスツルギとシルブロンも出走を予定していますね。
木實谷：サスツルギは前走・万葉Sは骨折明けで9か月ぶりの競馬だったのですが、この中間は半歩前進というぐらいですね。まだちょっと動きに重さを感じます。
シルブロンは前走のステイヤーズSよりも調教過程は良いですよ。かなり順調にきています。感触的には前走よりも良いですね。一昨年3着のレースですので、期待しています。
――続いて日曜日の小倉大賞典にはエピファニーが出走を予定しています。連覇が懸かりますね。
木實谷：前走のチャレンジCは病み上がりだったのですが、前走後も脚元は落ち着いていますし、前走よりも一段階良くなっていると思います。小倉芝1800mはペースも速くなりますし、杉原騎手も小倉で上手に乗ってくれますので、期待しています。
――明け6歳になりましたが、年齢的な衰えはありますでしょうか？ エピファネイア産駒の牡馬は急に走らなくなるタイプもいますし。
木實谷：エピファネイア産駒に限らず、どの馬も急に走らなくなることはありますね。エピファネイア産駒の場合、高い前進気勢が持ち味だと思うので、その前進気勢をどう維持できるのか、どう戻せるのかが鍵になるとは思います。エピファニーに関しては、現時点でその心配は大丈夫だと思います。
コスタノヴァ＆ミッキーファイトで挑むフェブラリーS
――そして日曜日には今年初のJRA・GI、フェブラリーSが行われます。前哨戦の根岸Sはコスタノヴァが4馬身差の圧勝を飾りました。
