毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・人気馬敗れる、東京新聞杯&京都記念の振り返り
・ダノンセンチュリー登場のスプリングS出走馬情報
人気馬敗れる、東京新聞杯&京都記念の振り返り
――今回は古馬戦線の振り返りからお願いします。東京新聞杯はボンドガールが2着、ブレイディヴェーグが4着、ジオグリフが11着という結果でした。
木實谷:ボンドガールは久しぶりのマイル戦になりましたが、最後まで頑張ったと思います。勝てなかったのは残念ですが、次に向けてという意味では良いレースだったと思います。
ブレイディヴェーグは美浦に入厩してから体温が安定しなくて、2週前の追い切りができなかった影響があったかもしれません。残り100mで脚が上がってしまい、中身という意味で良化の余地が残っていたと感じました。
ただ、敗因ははっきりしていますし、この距離でもまずまずのポジションで走れましたので、次のドバイターフに向けては良い競馬になったと思います。
――ジオグリフはスタートで終わってしまいましたね。
木實谷:ええ。スタートで右の扉に頭をぶつけて、右の瞼上部を切ってしまいました。逃げ馬の後ろの列ぐらいが欲しかった馬ですし、怪我の影響もあったと思いますので、今回は仕方なかったですね。
――続いて京都記念ですが、チェルヴィニアが9着に敗れてしまいました。