毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・天栄調整馬快勝のフェブラリーS、ダイヤモンドS振り返り
・フラワーC、ファルコンSなど重賞出走馬最新情報
NF天栄調整馬快勝のフェブラリーS、ダイヤモンドS振り返り
――今回はフェブラリーSの振り返りからお願いします。コスタノヴァの勝利、おめでとうございます。
木實谷:スタートで出負けしてしまったのですが、すぐにうまくリカバリーしてくれました。道中も、直線も自分の進路をスムーズに確保できて、良い内容だったと思います。キング騎手がうまく乗ってくれました。
――根岸S後の当欄では、出否はレース後の状態次第。5か月半ぶりで走っての中2週で、状態維持は大変だと思います、とのことでした。出走に踏み切ったということは、状態は悪くなかったのですね。
木實谷:直前に厩舎で馬を見せていただきましたが、前走と同じぐらい、少なくとも平行線以上という感じには見えましたね。良い状態をキープできているなという印象を持ちました。見た感じは、前走の反動はなかったように思います。
――最終的にはミッキーファイトが1番人気になったのですが、3着でした。
木實谷:ペースが速くなると見込んでいたのか、控える競馬になって、さらに目の前の馬が下がってきてしまって、余計に外を回ることになってしまいましたね。ちょっとアンラッキーが重なってしまいました。
2着にサンライズジパングが来ているので、能力的には少なくともその前にいなければいけないですからね。枠順(7枠14番)を見たときには絶好だと思ったのですが、ちょっとツイてなかったですね。
――フェブラリーSと同じ日に行われた小倉大賞典はエピファニーが5着でした。
木實谷:前走から一歩前進といったところですかね。まだ良くなる余地はありますので、次はかなり良くなるんじゃないかなと思います。レース後も脚元は安定して落ち着いています。
――この後の予定は?
木實谷:中距離で魅力的な番組があまりないので、状態を見ながら考えていきたいと思います。折り合いもつくようになってきたので、距離は短くしたくないですからね。
――そして、フェブラリーSの前日に行われたダイヤモンドSでは、ヘデントールがまさに力の違いを見せてくれました。
木實谷:勝てて良かったです。いつもスタートしてからの出脚に課題があるのですが、今回は許容範囲内で収まって、良いポジションを取れました。道中の追走もしっかりしていて、安心して見ていられましたね。強いて言えば、手前を何回も替えていたので、体幹をもう少し鍛える必要性は感じましたね。
――次は天皇賞・春ですか?
木實谷:レース後も順調に調整できており、3月中にはクラブサイドから発表できるのではないかと思います。
フラワーC、ファルコンSなど重賞出走馬最新情報
――ここからは今週末の重賞出走馬について伺います。フラワーCにはジョスラン、ショウナンサムデイ、ホウオウガイア、ゴーソーファーが出走を予定しています。