毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手：亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・注目新馬の振り返り、期待を抱かせるヴォートセレストの勝利
・香港国際競走＆阪神JF出走馬最新情報
・今週末デビュー予定の2歳馬情報
注目新馬の振り返り、期待を抱かせるヴォートセレストの勝利
――今回は新馬戦の振り返りからお願いします。まず、11/8(土)の東京芝1800m戦ですが、1番人気に推されたミラージュノワールが12着に敗れてしまいました。レース前の当欄ではかなりの期待を抱いているように感じましたが。
木實谷：残念ながらレース中の骨折が判明しました。こうなってしまった以上は仕方ありませんので、1日も早い回復を待ちたいと思います。能力はある馬なので、無事に復帰してくれることを願うばかりです。
――11/9(日)の東京芝2000m戦はヴォートセレスト、アイムインのワンツー決着でした。ヴォートセレストは使いながらかな、この状態で走ることができれば今後が楽しみ、とのことでしたが。
木實谷：そうですね。まだまだ良化の余地を残す仕上がりで勝ってくれましたので、かなり期待が持てるのではないでしょうか。ゲートを出てからの行きっぷりや、追ってから尻尾を振っていたりと、かなり幼いところを見せていたのですが、最後の爆発力を見ると、やはり能力がありますね。
――距離も問題なさそうですね。
木實谷：そうですね。一度使ってどうなるかですが、基本的に距離は大丈夫だと思っています。
――アイムインは僅かクビ差の2着でした。
木實谷：最後は伸び負けという形でしたが、上手に競馬ができましたし、すぐに順番は回ってくると思います。
――11/15(土)の東京芝1600m戦はマスターソアラが1着、シニャンガが2着、クアロアランチが4着でした。
木實谷：マスターソアラは良い瞬発力を見せてくれたと思います。シニャンガも最後までしっかり伸びていますし、十分次に繋がる内容だったと思います。クアロアランチは最後の感じを見ると、ちょっと距離が長かったかもしれません。走りもピッチ走法ですし、次走は距離を詰めるか、ダートを使うことも検討したいと思います。
香港国際競走＆阪神JF出走馬最新情報
――ここからは今週末の重賞出走馬について伺います。まずは香港国際競走ですが、香港マイルにエンブロイダリー、香港カップにローシャムパーク、香港ヴァーズにアーバンシックが出走を予定しています。
