競馬予想TV!などのメディアで活躍中のキムラヨウヘイ氏と、競馬雑誌・サラブレの人気長寿企画「金満血統王国」でお馴染みの大臣によるクロストークコラム『競馬“真”格言』。
今回のトークテーマはマイルチャンピオンシップ。果たしてどのような格言が提唱されるのか、ぜひお楽しみください!
大臣: エリザベス女王杯の真格言では「2000m以上の牝馬限定重賞の特注血統はステゴ系・キンカメ系・ハービンジャー・キズナ」という話をしました。コラムの最後にキムラ君が「穴を出すなら特注血統の馬だと思いますよ」と言っていた通り、見事に12番人気のオルフェーヴル産駒・ライラックが2着同着。11番人気のキズナ産駒・アカイイトが4着。5着は人気だったけどハービンジャー産駒のナミュールで、上位5頭中3頭が特注血統馬。しかも2頭は人気薄だったね。
ところでこのレース、キムラ君は外国人騎手狙いで、特注血統じゃない同士のジェラルディーナとウイインマリリンの馬連を獲ったんでしょ?
キムラ: あ、すいません。
大臣: 的中したんだから謝ることじゃないよ。ただ、実は先週のトークで僕が「ここは黙って外国人騎手だけ買えばいいんじゃないの?」と聞いたら、キムラ君のリアクションがなかったので、「あ、そういうことじゃないんだ」と思い、こっちはそれ以上、話を広げなかったんだけど。さては『競馬予想TV』のためにネタを隠してやがったな!
キムラ: いや、違うんですよ。誤解です。
大臣: 冗談だよ(笑)。
キムラ: 実は木曜の夜に多少葛藤もありつつ、予想を変えたんです。今年のエリザベス女王杯は特注血統馬がたくさんいるという話はしましたよね。だから、そこにあまりこだわり過ぎるのは良くないんじゃないかと思いました。
特注血統ではない実績馬も結構いた中で、これだけ特注血統の馬が多いと威力も半減するんじゃないかと。それに加えてGIレースなので、特注血統馬以外でも、実績面で距離適性については証明している馬ばかりでした。
牝馬の中長距離レースの集大成と言えるエリザベス女王杯だからこそ特注血統馬と言ってしまいましたが、実際にはその逆で、実績が半端で適性が不明瞭な馬が多く集結する3歳世代限定戦や、古馬でもG3以下のレースでこそ、より効力を発揮するというのが真理だったと思います。
そこで本格的に雨も降りそうな予報に変わったので、阪神芝2200m(特に渋化馬場時)における外国人騎手の成績の良さに注目して、そちらを重視した予想に変更しました。
大臣: この連載の第1回で取り上げたのがエリザベス女王杯と同じコースの宝塚記念で、実はその時に外国人騎手の話をしてたんだよね。
キムラ: あの時は、「グランプリレース×ハーツクライ産駒×外国人騎手=黄金のトライアングル」という話をして、それが2つ揃えば○で、3つ揃えば◎という内容でした。今回はグランプリレースでもなかったのですが、その宝塚記念と似たシチュエーションのレースになるはずと見ました。阪神芝2200mのGIで外国人騎手という予想は、まさにあの時の真格言から引用してきたものなんですよ。
大臣: なるほど。この連載は毎回、その重賞だけじゃなくて、同じコースの他のレース、同じような条件の他のレースにも応用できるテーマを取り上げているつもりだけど、そうやって以前の話と繋がって馬券を獲れるのはいいことだね。
それから、先週の話でオススメしていたスタニングローズは14着と大敗。敗因はなんだろう?
キムラ: 大臣が危惧していた通り、秋3戦目のローテーションが厳しかった、ということぐらいしか思いつきません。
大臣: 去年、3歳馬で2着したステラリアは秋華賞が6着。今年のライラックは秋華賞が10着。急坂阪神の秋華賞で目一杯走って好走しちゃうと、おなじく急坂阪神のエリザベス女王杯で好走するのは厳しいのかな?
キムラ: 今は、中3週でGI→GIを使って、続けて好走するのは至難の技かもしれないですね。最近は有馬記念でもジャパンC組は不振ですし。時代的に中3週のGI→GIというのは異端なローテかもしれないですよ。他にそういうローテが強いられるレースはほぼ無いですし、それは来年から平坦の京都に戻っても同じでしょう。
大臣: なるほど。ということでマイルCSの真格言にいきましょう。