競馬予想TV!などのメディアで活躍中のキムラヨウヘイ氏と、競馬雑誌・サラブレの人気長寿企画「金満血統王国」でお馴染みの大臣によるクロストークコラム『競馬“真”格言』。
今回のトークテーマは函館スプリントS。果たしてどのような格言が提唱されるのか、ぜひお楽しみください!
なお、『競馬放送局』ではキムラヨウヘイ氏の重賞予想、平場推奨馬を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
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当連載を加筆・再構成した単行本『競馬“真”格言』が、亀谷競馬サロンシリーズの第3弾として絶賛発売中です。こちらも併せてお楽しみください。
大臣:先週の真格言の肝は「東京芝1600m≠シャティン芝1600m」という話だったけど、時計のかかる馬場になると話はまったく変わってくる、ということも話したね。結局、今年の安田記念は稍重で、シャティン実績のある馬が1~3着するという結果だったね。
キムラ:安田記念は、例年の高速過ぎる良馬場で行われた時に限って香港馬は力を出しにくくなる。香港馬が経験のない速いペース、速い時計の決着になった場合ですね。でも、今年のように多少でも渋ってペースも上がらないと、香港馬の力が損なわれませんね。自分の土俵にもれば、マイル路線では香港馬の能力の方がそもそも格上ですから。
大臣:安田記念で香港馬が来るのは時計が遅い時という話もしたけど、今年は1分32秒台の遅い決着でもあったね。
キムラ:とはいえ、香港馬の中でもマイル実績のあるヴォイッジバブルの方を上に評価してしまったんですけど。左周りがダメだったんでしょうね。
大臣:今後も香港馬で気をつけなきゃいけないのはそこだよね。シャティンばかりで競馬をしてる香港馬は左回りの経験がない。調教は左回りになる日もある様だけど、そこは注意しないと。といっても、初めての左回りを苦にするかどうかは走ってみないとわからないけど。
キムラ:でも、追い切りとかである程度は判断できるんじゃないですかね。道悪になってもヴォイッジバブルがあまり人気にならなかったのは、この馬の調教の走りを見て左回りを不安視したトラックマンも多かったんじゃないでしょうか。
大臣:ロマンチックウォリアーは去年、オーストラリアで左回りのコックスプレートを勝ってたので、その点の心配はなかった。2000mを中心に使われてきた馬なので、久々のマイル戦がどうかと思ったけど、このメンバーでは一枚、格が違ったなという勝ちっぷりだったね。
キムラ:そうですね。ロマンチックウォリアーは非常に強い競馬をしたと思います。それから2着ナミュールと3着ソウルラッシュに関しては、道悪になったから東京でも好走できた面もありますけど、去年のマイルCSと似たラップ、似た時計の決着になった面もあると思います。
もう少し馬場が悪くなってれば、ソウルラッシュの逆転もあったんでしょうけど。これぐらいの馬場だとナミュールの決め手の方が上だということですね。
大臣:ナミュールに関しては、さすが高野厩舎の中2週、しっかり状態を上げてきたね。だから、ヴィクトリアマイルに続いてまた出遅れたけど、今回はすぐリカバリーができてたし、直線の伸びもまったく違ってた。
そして、ロマンチックウォリアーの勝利で、これから香港の一流馬がどんどん安田記念に挑戦するようになるんじゃないかな。来年は是非、パンパンの良馬場でやって真格言の正しさを証明して欲しいね。
それでは函館スプリントSの真格言にいきましょう。