競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「クッション砂を入れ替えた浦和ダートコース」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先日、久しぶりに浦和競馬場の馬場取材に行ってきました。その取材内容の前に、浦和競馬場のコースの基本について確認しておきましょう。
浦和記念やさきたま杯が行われる浦和競馬場の直線は300m(ゴールまで220m)。南関東4場の中では最も直線が短い小回りコース。ですから、圧倒的に先行馬が活躍しやすいです。
ちなみに、浦和競馬場の内馬場にはマラソンコースやソフトボール場、ゲートボール場などがあり、開催がない時は地域住民の皆さんに開放しているのをご存知ですか?
取材に訪れた日も内馬場にはマラソンをしている方を見かけました。そして実は開催がない日は近隣住民が競馬場を横断できるように、ダートの上に歩行者専用の道が設けられるのです。つまり、非開催日ならダートの上を住民はもちろん、私達競馬ファンでも歩けるのです! 凄いですよね。興味がある方はぜひ、行ってみて下さいね。
そしてさらに驚く事があります。なんと、浦和競馬場の内馬場には川が流れているのです!! これは、浦和競馬場が設立される前からあった藤右衛門川。埼玉県さいたま市、および川口市を流れる一級河川です。
この川が浦和競馬場の向正面と並行する形で流れているため、3~4コーナー中間と1~2コーナー中間のダートコースの下に橋を架け、その上に路盤を造り、砂を載せているのです。ダートコースの下に川がある競馬場は、全国でも浦和競馬場だけなのではないでしょうか。
さて、ここからが本題です。先日、浦和競馬場の公式インスタグラムで発表されていた通り、次開催(11月25日開幕)から、ダートコースのすべての砂を入れ替えた状態でレースを行います。
