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競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ
2024/05/02 (木)

150回目のケンタッキーダービー/競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ

競馬キャスター・大澤幹朗氏がお届けする、知れば競馬の奥深さがより味わえる連載『競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ』。今回のテーマは「150回目のケンタッキーダービー」です。


日本時間の5日朝、ケンタッキーダービーが行われます。

今年は日本から、サウジダービーとUAEダービーも連勝し5戦5勝としたフォーエバーヤングと、3月に「JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY」の伏竜Sを勝ってデビュー2連勝のテーオーパスワードという2頭の無敗馬が参戦。3年連続で海外馬券発売が行われます。

南北戦争の終結から10年後の1875年、アメリカ・ケンタッキー州ルイビルにチャーチルダウンズ競馬場がオープンし、開催初日の5月17日、ケンタッキーダービーの第1回のレースが行われました。英国のダービーに範を取っていたことから当初は2400mで行われていましたが、1896年に現在と同じ2000m戦になりました。

また、セクレタリアトが1分59秒4の今なお破られていないコースレコードで勝利した1973年にはグレード制が導入され「G1」に格付けされています。

ケンタッキーダービーは同じ年にスタートしたケンタッキーオークスとともに、戦争やパンデミックなどが起きても一度も中止になることなく開催され続け、レースは今年で150回目を迎えます。

そして節目の開催を迎える今年、総賞金は、これまでの300万ドル(約4億5000万円)から500万ドル(約7億5000万円)に引き上げられ、1着賞金は310万ドル(約4億6500万円)と大幅に引き上げられました。

150回目のケンタッキーダービー。

モーニングライン(主催者想定の単勝オッズ)が単独の1番人気に支持したのは、去年のBCジュヴェナイルを制した米国2歳王者で、前走3/31のG1・フロリダダービー(D1800m)を13馬身半差というレース史上最大の着差をつけて圧勝したフィアースネス(17番/ ジョン・ベラスケス騎手/トッド・プレッチャー厩舎)で3.5倍のオッズです。

ただし、フィアースネスはデビュー2戦目のG1・シャンパンSで勝ち馬から大差をつけられた7着、圧倒的な支持を集めた2走前のG3・ホーリーブルSでは3着に敗れるなど、「負けるときはアッサリ」というタイプ。17番枠(米国は馬番と枠番が一緒)という過去一度も勝利がない番号を引いたことも含め、馬券ファンとしては評価が悩ましいところです。

2番人気は4.0倍のオッズでシエラレオーネ(2番/タイラー・ガファリオン騎手/チャド・ブラウン厩舎)。強烈な末脚を武器に、今年に入ってG2・リズンスターS、G1・ブルーグラスSと連勝しているガンランナー産駒です。

この馬の注目は何と言っても牝系の血統。祖母のDarling My Darlingは日本のフォーエバーヤングと同じなのです。シエラレオーネの母ヘヴンリーラヴは、フォーエバーヤングの母フォーエヴァーダーリングの2歳下の妹にあたり、シエラレオーネとフォーエバーヤングは従兄弟(いとこ)。また、いとこ同士の2頭の祖母Darling My Darlingはゼンノロブロイの半姉という血統でもあります。

3番人気はキャッチングフリーダム(4番/フラヴィアン・プラ騎手/ブラッド・コックス厩舎)で9.0倍。前走3/23のG2・ルイジアナダービー(D1900m)を大外から差し切ったコンスティトゥーション(その父Tapit)産駒です。

そして、11.0倍の4番人気タイにジャストアタッチ(8番/フローレン・ジェルー騎手/ブラッド・コックス厩舎)と日本のフォーエバーヤング(11番/坂井瑠星騎手/矢作芳人厩舎)の2頭が並んでいます。

上記キャッチングフリーダムと同じブラッド・コックス厩舎(9番のエンシーノは出走取消)のジャストアタッチは、前走のブルーグラスSでシエラレオーネにあっという間に差し切られ2着でした。

一方、5戦無敗のフォーエバーヤング。過去149回の歴史の中で米国調教馬以外の勝利は、グレード制導入前1971年のベネズエラ調教馬キャノネロただ1頭のみという高い高い壁に挑みます。

矢作調教師と坂井騎手は、去年、コンティノアールが米国到着後に歩様が乱れ出走を取り消した経緯があるだけに、今度は上位人気馬で挑む1年越しの初舞台。ノーザンファーム生産馬のケンタッキーダービー出走も初めてです。

また、オーナーの藤田晋氏は、2000年フサイチペガサスの関口房朗氏以来の日本人オーナーによるケンタッキーダービー制覇の夢がかかります。

なお、もう1頭の日本調教馬テーオーパスワード(10番/木村和士騎手/高柳大輔厩舎)は31.0倍と、13番人気タイの評価です。

日高のヤナガワ牧場で生まれたコパノリッキー産駒。テーオーケインズでドバイ遠征も経験している高柳大輔調教師が手掛け、先日、天皇賞・春をテーオーロイヤルが制したばかりの「黄、赤ダイヤモンド、青袖」の「テーオー」の勝負服に袖を通すのは、去年は大井のマンダリンヒーローでケンタッキーダービー騎乗を果たした3シーズン連続でカナダのリーディングジョッキーに輝いている木村和士騎手です。

“The most exciting two minutes in sports(あらゆるスポーツの中で最もエキサイティングな2分間)”と称されるケンタッキーダービー。私がスタジオの進行役を務めるグリーンチャンネルの中継は、5日の朝7時からです。午後にはNHKマイルCも行われる「こどもの日」の朝、ぜひ、20頭による「Run for the roses」に熱い声援を送りましょう!

▼グリーンチャンネルのホームページ
2024ケンタッキーダービー中継

ケンタッキーダービーについては、ぜひ過去のコラムもご覧ください。

▼2022.5.5公開
「ケンタッキーダービー中継を堪能するための3つのハナシ」

▼2023.5.4公開
「血統表で必ず目にするケンタッキーダービー馬3頭」

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大澤幹朗 近影

大澤幹朗

1973年9月22日生まれ。千葉県出身。IBC岩手放送アナウンサー時代に岩手競馬のレース実況に携わり、メイセイオペラら名馬と出会う。2003年にフリー転身後、2006年よりグリーンチャンネル中央競馬中継キャスターに。2013年からは凱旋門賞など海外中継も担当。そのほか、WOWOWヨーロッパサッカー実況アナウンサーとしても活動中。

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