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競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ
2026/03/26 (木)

ドバイワールドカップデーの見どころ/競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ

競馬キャスター・大澤幹朗氏がお届けする、知れば競馬の奥深さがより味わえる連載『競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ』。

今回のテーマは「ドバイワールドカップデーの見どころ」です。



今年で30回目の節目を迎えたドバイワールドカップデーの開催が28日夜に迫ってきました。

ペルシャ湾岸地域の紛争の影響で諸競走へ出走する日本調教馬は6頭にとどまり、海外馬券発売も見送られてしまいましたが、2025年の世界ランク1位カランダガン、2位タイのフォーエバーヤングとオンブズマンがメイダン競馬場に集いました。

▼UAEダービー(G2) 日本時間28日22:35
 3歳 D1900m 12頭

ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー欧州&中東シリーズの最終戦で、勝利馬には100ポイントが与えられケンタッキーダービーの出走権が確定します。日本馬は2022年クラウンプライド、2023年デルマソトガケ、2024年フォーエバーヤング、去年のアドマイヤデイトナと目下4連覇中のレースに、今年はパイロマンサー(栗東・吉村圭司)とワンダーディーン(栗東・高柳大輔)の2頭が出走します。

デビューから無傷の4連勝でサウジダービーを快勝したサウジアラビアの大物アルハラムの名前がメンバーから消え、大手ブックメーカー「ウィリアムヒル」の前売り1番人気は、日本のゴドルフィン所有馬パイロマンサーと、地元ブパット・シーマー厩舎のシックススピードの2頭が4.0倍で並びました。

3戦全勝で全日本2歳優駿(JpnI)を制したパイロ産駒のパイロマンサー。鞍上にはジェームズ・ドイル騎手を迎え、ケンタッキーダービー出走を確定させたいところ。一方、Not This Time産駒のシックススピードは3連勝でドバイ三冠の1冠目UAE2000ギニー(D1600m)を5馬身差で圧勝している強敵です。

その他、4頭出しのB・シーマー厩舎の1頭で、わずか1戦1勝のキャリアながら、タイグ・オシェアが騎乗するサルームが5.5倍。ゴドルフィンの所有馬でUAE2000ギニー2着のデボンアイランド(チャーリー・アップルビー/ウィリアム・ビュイック)が7.0倍。サウジダービー4着からの転戦で、今回はクリスチャン・デムーロが騎乗するワンダーディーンは9.0倍となっています。


▼アルクオーツスプリント(G1) 日本時間28日23:20
 3歳以上 芝直線1200m 13頭

高松宮記念と日程が重なる中、今年は日本からGI馬ルガル(牡6/栗東・杉山晴紀)が参戦します。

ウィリアムヒルの前売り1番人気はフランスの5歳セン馬ラザット(ジェロム・レニエ/J・ドイル)で2.5倍です。G1を2勝している欧州の実力馬。前走・1351ターフスプリントは2着でした。その1351ターフスプリントを勝ったアメリカの5歳セン馬リーフランナー(デヴィッド・フォークス)が6.0倍の2番人気。今回はW・ビュイックが騎乗します。

日本から遠征のルガルは7.0倍の3番人気。先月のサウジに続いての海外遠征となる鮫島克駿騎手が3戦連続で騎乗し、このレースの日本勢初勝利を目指します。


▼ドバイゴールデンシャヒーン(G1) 日本時間28日23:55
 3歳以上 D1200m 13頭

サウジからの転戦でアメリカンステージ(牡4/栗東・矢作芳人)が参戦します。

このレースの注目は、何と言ってもアメリカのベントルナート(牡5/ホセ・ダンジェロ)。去年のBCスプリントを一昨年2着の雪辱を果たして勝利し、エクリプス賞の最優秀短距離馬に選ばれたダート大国アメリカのトップスプリンターです。フォーエバーヤングの3着だった一昨年のサウジダービー以来の海外遠征。ウィリアムヒルは2.75倍の1番人気に評価しています。

一昨年のドバイゴールデンシャヒーン優勝馬で去年は3着だった9歳セン馬タズ(B・シーマー/T・オシェア)と、今年に入ってからメイダンのD1200m重賞を2勝している5歳牡馬エルナシーブ(ムサベ・アルメイリ/シルヴェストル・デソウサ)の2頭が7.5倍の2番人気タイ。

アメリカから移籍の地元UAEの4歳牡馬でG1マリブS(D1400m)2着の実績があるミッドランドマネー(マイケル・コスタ/レイ・ドーゾン)が8.0倍、去年は11着ながら6歳になった今年は前哨戦のG3アルシンダガスプリントを快勝した地元のドリューズゴールド(B・シーマー/W・ビュイック)が9.0倍で続いています。

一方、6着だった去年に続いての参戦で、前走のリヤドダートスプリントは4着だったアメリカンステージ(坂井瑠星)は17.0倍の評価です。


▼ドバイターフ(G1) 日本時間29日0:35
 4歳以上 芝1800m 11頭

今年で30回目。去年はソウルラッシュが日本調教馬として7頭目となる優勝を果たしたレースに、今年はガイアフォース(牡7/栗東・杉山晴紀)が単騎乗り込みます。

ウィリアムヒル1.6倍の1番人気はイギリスのオンブズマン(W・ビュイック)。2025年はプリンスオブウェールズSと英インターナショナルSのG1を2勝し、秋以降は無理せず休養にあてた5歳牡馬が今年初戦を迎えます。管理するのはロードノースで当レースを3連覇しているJ&T・ゴスデン。ゴドルフィン勢としては2018年のベンバトル以来8年ぶりとなる優勝への期待がかかっています。

7.0倍の2番人気にフランスの7歳セン馬ファクトゥールシュヴァル(J・レニエ /ミカエル・バルザローナ)。一昨年のドバイターフ優勝馬は前走のネオムターフCでも2着に入るなど衰えていません。

ガイアフォースは8.0倍の3番人気。明け7歳となった芦毛のキタサンブラック産駒は、坂井瑠星騎手との新コンビで悲願のG1タイトル獲得に挑みます。去年、G1で先着を許したジャンタルマンタルは回避。去年の優勝馬ソウルラッシュに近走では先着しており期待が膨らみます。


▼ドバイシーマクラシック(G1) 日本時間29日1:10
 4歳以上 芝2400m 6頭

去年の優勝馬ダノンデサイルをはじめ、日本馬は回避が相次ぎ2012年以来の出走馬0となった他、一昨年の優勝馬でもあるゴドルフィンのレベルスロマンスの名前も消え、わずか6頭立てとレース史上最少の頭数となりました。

その中、2015年の世界ランク1位カランダガン(M・バルザローナ)が2着だった去年に続いて2年連続で参戦。ウィリアムヒルのオッズは1.4倍です。フランシス・グラファール厩舎(フランス)の5歳セン馬。ジャパンカップ以来となる今年初戦に世界が注目しています。

4.5倍の2番人気はアメリカのエシカルダイヤモンド(ウィリアム・マリンズ/ディラン・マクモナグル)。平地・障害の二刀流でBCクラシックを制した6歳セン馬です。

さらに、前走のカタール・アミールTはディープモンスターの3着だったイギリスのジアヴェロット(牡7/マルコ・ボッティ/J・ドイル)が9.0倍で続いています。


▼ドバイワールドカップ(G1) 日本時間29日1:45
 4歳以上 ダート2000m 9頭

そして、メインの第30回ドバイワールドカップ。1年前の忘れ物を取り返すべく、さらにスケールアップしたフォーエバーヤング(牡5/栗東・矢作芳人/坂井瑠星)が今年も大本命の評価を受けて出走します。ウィリアムヒルのオッズは1.62倍。もちろん1番人気です。

一方、7.0倍の2番人気には、アメリカの重賞3勝馬マグニチュード(牡4/S・アスムッセン/ホセ・オルティス)と、地元UAEの6歳セン馬メイダーン(サイモン&エド・クリスフォード/W・ビュイック)の2頭が並びました。

メイダーンは去年秋はオーストラリアでコーフィールドC(9着)やメルボルンC(10着)を使っていた馬で、前走、スーパーサタデーのG2アルマクトゥームクラシック(D2000m)を初ダートながら5馬身1/4差で完勝。2着馬は去年のドバイワールドカップ4着馬ウォークオブスターズで、ここへきて一気に評価を上げています。

その他、アルマクトゥームチャレンジ(D1900m)でG1初勝利を挙げた地元UAEの6歳セン馬インペリアルエンペラー(B・シーマー/タイグ・オシェア)が11.0倍、去年の優勝馬ヒットショー(牡6/B・コックス/フローラン・ジェル―)が15.0倍、カタール・ワスナンレーシングの6歳セン馬でサウジカップ3着のタンバランバ(ハマド・アルジェハニ/J・ドイル)が17.0倍などとなっています。

まずは、開催が滞りなく行われ、全人馬が全力を出し切ってレースを終えて無事に帰ってきてくれることを祈るとともに、30回目のドバイワールドカップが素晴らしい開催になることを願っています。

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大澤幹朗 近影

大澤幹朗

1973年9月22日生まれ。千葉県出身。IBC岩手放送アナウンサー時代に岩手競馬のレース実況に携わり、メイセイオペラら名馬と出会う。2003年にフリー転身後、2006年よりグリーンチャンネル中央競馬中継キャスターに。2013年からは凱旋門賞など海外中継も担当。そのほか、WOWOWヨーロッパサッカー実況アナウンサーとしても活動中。

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