★今週の重賞ピックアップ★
2月13日東京11R 共同通信杯(芝1800m)
共同通信杯は東京芝1800mで施行。1~2コーナーの間にあるポケットからスタートし、150mほど走って2コーナーを迎えます。初角までの距離が短いので、やや内枠が有利。ただ、進入角度が大きくないので、そこまで外の不利が大きいわけでもありません。
このレースの特徴としては、やはり王道のクラシックローテの一部であること。昨年もエフフォーリア、シャフリヤール、ステラヴェローチェと、のちのクラシックでの活躍馬が顔を揃えていました。
クラシックを狙うような馬同士の戦いですので、差せる馬、差して好走した経験のある馬が有利。また、マイル路線と中距離路線の間にあたる距離ですが、クラシックへの登竜門であることが示している通り、中距離適性を強く求められる傾向にあります。
昨年はエフフォーリアが1勝クラスの百日草特別(芝2000m)からの臨戦で、4番人気1着。今から思えば4番人気という評価が不思議に思えますが、要するに、この時期はまだ序列が定まっていないということ。したがって、下のクラスから上がってきた馬でも十分に狙えますし、キャリアが浅い馬でも通用しています。
今年、1勝クラス勝ちからの参戦はありません。そこで中距離路線に目を向けると、ホープフルSからの参戦となるアケルナルスターが浮上します。デビューから4戦続けて1800mを使われ、前走の東スポ杯でも2着と健闘したアサヒも有力でしょう。また、芝2000mの新馬戦を上がり33.1秒の脚で突き抜けたダノンベルーガが、序列を崩壊させる可能性もありそうです。
人気が想定されるジオグリフ、ダノンスコーピオンは、朝日杯FSからのローテとなりますが、いずれも1800mに実績があり、むしろ1600mが忙しかったという負け方。ジオグリフには2走前にみせたような機動力がありますし、ダノンスコーピオンも距離延長で追走が楽になりそう。ともに危険な人気馬とはいえません。
有力馬は絶対視は出来ないものの致命的な弱点があるわけではなく、穴候補も未知の要素が多い。そうなると、やはり枠順や並びが鍵を握ってきます。例えばジオグリフの機動力が生きるためには、すぐ近くに目標となる強い馬がいる形が理想。そしてジオグリフが捲る形になれば、そこで一呼吸おいてから差してくる馬が、展開的には最も恵まれます。
このように、枠順と並び、そしてそこから想定される展開によって、狙いは大きく変わりそうなので、まずは枠順に注目です。
【当日注目馬】
2 アサヒ
5 ジオグリフ
6 アケルナルスター
8 ビーアストニッシド
9 ジュンブロッサム
10 ダノンベルーガ
全体的な並びとして実力上位の馬が距離ロス大きい大外に入ったりと波乱の可能性も秘めるレースとなった。人気馬からならアサヒがロスの少ない2枠2番を引けて評価しました。先行馬のすぐ後ろにつけて直線抜け出すような競馬をした馬が穴をあけそうです。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言15
『オッズは心理戦である』
★ピックアップレース★
2月6日中京9R トリトンS(中京芝1400m稍)
注目馬:5ストーンリッジ、6ビップウインク
買い目
単勝 5 2000円
複勝 5 3000円
馬連 5―6・7・8・10 各500円
三連複 5―6・7・8―3・6・7・8・10 各300円
─2月6日中京9RのトリトンSはお見事でした。◎5ストーンリッジが4番人気2着、○6ビップウインクが8番人気1着、▲7ブルースピリットが2番人気3着。○→◎→▲の決着で、複勝2.5倍×3000円、馬連116.8倍×500円、3連複93.7倍×300円を的中。参考買い目は9700円投資で94,010円の回収です。
みねた) ありがとうございます。このレースは『捲りが届くスロー』という判断が分岐点でしたね。このレースを『前残りのスロー』と考えるか『捲りが届くスロー』と考えるかで、本命が変わります。本命が変われば対抗以下の評価も違ってきますから。
─本命を5ストーンリッジに据えたからこその対抗ビップウインクだということですね。どうしてもスロー=前残りだけを考えてしまいがちですが、その辺りの判断の押し引きを教えてください。
みねた) わかりました。このレースで前走の通過順に3番手以内があったのは、2コスモエスパーダ、7ブルースピリット、8カリボール、10ヴァトレニの4頭。私は占有率40%をスローになるか否かの一つの判断基準にしているので、10頭中4頭のこのレースは、ちょうどイーブンです。
同じ40%でも、通過順位が1-1-1という馬が2頭いたら、競り合うことで流れが速くなることも想定しますが、このレースは、4頭とも道中に2番手3番手があるというだけで、いわゆる“逃げ馬”は含まれていませんでした。
─占有率40%でもスローの可能性が高かったということですね。
みねた) 金言13でお話しした通り、スローペースは前にいる馬だけでなく、捲り脚質にとっても捲りやすくなるので歓迎材料です。また、多頭数の外を回っていく形だと物理的なロスが大きくなり過ぎるので、10頭立てと少頭数であることも、捲り脚質にとっては追い風でした。いずれにせよ、スローペースと想定した場合、先行する馬を狙うか捲れる馬を狙うというのが一つのセオリーで、今回は捲りタイプの5ストーンリッジを狙いました。
─私は単純に先行タイプ、特に1頭だけ離れて配置されている2コスモエスパーダを狙ってしまいそうです。
みねた) それはそれで正解ですよ。おそらく、この馬も単体で期待値は取れていたと思います。私は、このレースにおいては5ストーンリッジの方が、好走確率とオッズのバランスから、期待値が上だと考えましたが。
─その理由を教えてください。
みねた) 3~4コーナーの部分で8番手→6番手と動いていって3着まで押し上げた前走のレースぶりがいいですよね。6頭出走している前走新春S組の中で、この馬が最先着(3着)。しかも自力で動いていったレースの内容が今回求められる適性とも合致していて、人気は5番人気前後。絶好の狙い目でしょう。
─おっしゃることは分かりますが、前走が15番人気での大駆けだったので、今回狙うのは後追いみたいで気がひけるんですよ。
みねた) 人気薄での好走後というのは、意外と期待値が取れますよ。「後追いみたいで嫌だ」と思う人が多いから、前走の着順やレース内容の割に人気が上がらないことも多いんです。オッズは心理戦ですから。
─オッズは心理戦、ですか。でも言われてみると、新春Sで7着だったテンハッピーローズが2.6倍の1番人気で、3着だったストーンリッジが9.8倍の4番人気というのは、人々の思惑、心理状況が反映されているような気がします。
みねた) 今は前走着順の悪い馬の巻き返しを狙うトレンドがありますからね。これが、「やっぱり前走着順は大事だよね」「後追いって、実はおいしいよね」というのがファンの共通認識になったら、オッズは全然変わってくるでしょう。
─そして今回の予想で光ったのが、8番人気の6ビップウインクを対抗に抜擢した点です。
みねた) これは5ストーンリッジを本命にしたからこその対抗ですね。捲りタイプが馬券に絡む場合は、逃げ先行馬を潰している可能性が高いので、相手筆頭は、捲った後をなぞってこられるタイプです。位置取り的にも並び的にも6ビップウインクがピッタリでした。もし、前残りに張っていたら、この馬には印すら回していないと思います。
─この馬も前走新春S組でした。前回の金言で「競馬においての1秒の差は、取るに足らない」とおっしゃっていましたが、この馬もストーンリッジと1秒差、テンハッピーローズとは0.5秒差です。展開の後押しがありそうで、単勝オッズ39.3倍の8番人気なら美味しい存在と言えそうですね。