★今週の重賞ピックアップ★
7月3日福島11R ラジオNIKKEI賞(芝1800m)
ラジオNIKKEI賞は福島芝1800mで施行。初角となる1コーナーまでは約300mと長くもなければ短くもなく、先行争いにおいてはやや内枠が有利、といったところでしょうか。ただ、ラジオNIKKEI賞は開幕週に行われます。ゴール前直線が292mしかないこともあり、ある程度、前で競馬ができるタイプが有利であることは間違いありません。
コース形態や施行時期的には前有利なのですが、今回は、前に行く馬が揃いました。登録段階で、前走の通過順位に3番手以内があるのは7頭。前走先行馬の占有率が54%と高く、前を行く組にとってはタフな流れになりそうです。
下のクラスを逃げ・先行で勝ってきた馬=ゆるい相手に有利な流れで勝ってきた馬、ということなので、重賞で先行馬が揃った今回は辛く感じる可能性が高まります。先行馬なら、ある程度前に行った上で、終いもしっかり脚を使えるタイプが狙い目です。
前走逃げ切り組の中なら、前走リステッドで今回距離短縮となるフェーングロッテンは、タフな流れになっても耐え切る下地がありそうです。
ラジオNIKKEI賞は、王道路線を戦ってきた馬と上がり馬が交わる一戦でもあります。馬券的には、格上で敗退した馬の巻き返しに注目。皐月賞で果敢に3番手を進んだボーンディスウェイが、G3の舞台で馬券内に粘りこむシーンは十分にあるでしょう。
毎日杯で期待に応えてくれたベジャールも有力。2→4という通過順位から2着した毎日杯が、まさに「前に行った上で、終いもしっかり脚を使う」内容でした。今回は前走の9番人気から一気に人気が上がるので、オッズが見合うかどうかが鍵になりますが、戦績や前走内容から、好走確率が最も高いのはこの馬です。あとは、先行脚質だけに、枠や並びの後押しが欲しいところで、内枠をひけばチャンスはアップします。
先行馬が揃っているだけに、穴の期待は差し馬です。ただ、登録している差し馬は一長一短といった印象。グランディアは道中の位置取りが後ろ過ぎ、G1帰りのクロスマジェスティ、1勝クラスを差して勝ってきたゴーゴーユタカは距離延長が課題です。条件的にマッチしそうなサトノヘリオスは1番人気の可能性も…。
穴候補はどれも決定打に欠けるので、有利な枠、有利な並びを引いた馬をシンプルに狙う作戦でもいいかもしれません。
【当日注目馬】
1サトノヘリオス
2ホウオウノーサイド
5クロスマジェスティ
6ボーンディスウェイ
7ショウナンマグマ
9ベジャール
コース的には先行有利でメンバー構成的にはスタート速い馬が揃って差し優勢と展開とコースが持つ特性とがマッチしておらず難解なレース。
ここは並びを重視して穴馬を選択した。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言35
『人気馬を軸にするなら、ミスったとしても来られる馬を』
★ピックアップレース★
6月26日 阪神3R 3歳未勝利(ダ1800m良)
◎13ドゥライトアルディ
◯9エイシンブラボー
▲16ソフィアコール
△5カルディナーレ
☆15クロミツ
注2テーオーティラミス
買い目
単勝 13 2000円
ワイド 13―5・9・16 各1000円
馬連 13―2・5・9・15・16 各500円
3連複 13―5・9・16―2・5・9・15・16 各300円
─先週の阪神3Rは◎→◯決着。3連複の29万馬券こそ届きませんでしたが、10,200円→175,200円という大きな回収になりました。
みねた) 想定以上に緩い流れになって1ジョーヌヴェールが残ってしまいましたね。見解文でも(3着だった)1ジョーヌヴェールが逃げると書いていたぐらいなので、ヒモには押さえておいてもよかったのですが…。
─それでも回収率1700%はお見事です。記事にはしていませんでしたが、今までにも複勝とワイドの使い分けについては何度も伺っていて、今回は複勝ではなくワイドという選択もハマりました。
みねた) 改めて説明しますと、上位人気馬が2頭危険だと思っていたら配当が跳ねる可能性があるので複勝を、上位人気馬が馬券に絡みそうだと思っていたらワイドを選択します。そして、ワイドを選択する場合は、最低でも一頭は人気薄を相手に取るように心掛けています。
─今回のレースでいえば、1番人気ソフィアコール、2番人気カルディナーレの共倒れはないだろうと睨んだからこそのワイドだったんですね。結果的には、この2頭が馬券外となり、対抗で11番人気の9エイシンブラボーが2着に入ったため、58.4倍×1000円という強烈な払い戻しになりました。
みねた) 人気薄なので確率は高くありませんが、このようなボーナスを狙って、常に人気薄を買い目に忍ばせてきたので、しっかりモノにできてよかったです。
─大きく回収できた最大の要因は11番人気の9エイシンブラボーを上位評価できたことでしょうが、上位人気の中で13ドゥライトアルディを本命にできたのも大きかったのではないでしょうか? 仮にカルディナーレを◎にしていたら、9エイシンブラボーをピックアップしたところで一円も回収できなかった可能性が高いでしょうから。
みねた) 13ドゥライトアルディを重視した要因は「枠の並び」ですね。基本的に、ダートのレースで人気の先行馬を狙うなら外枠重視がセオリーです。このレースで、前走の通過順位に3番手以内があったのは、1ジョーヌヴェール、5カルディナーレ、13ドゥライトアルディの3頭だけ。前有利が濃厚で、内枠から逃げる1ジョーヌヴェールを番手から差す馬が狙い目だと考えました。
─その候補が、5カルディナーレと13ドゥライトアルディ。まさに天国と地獄の二択だったわけですね。普通、先行馬同士の比較なら、枠の差で前に行きやすい内枠を重視してしまいそうですが…?
みねた) もちろん、外を回る分の距離ロスはあります。ただ、先行馬=内枠がいいというのは、そもそもオッズに織り込まれている可能性がありますよね。実際に、このレースも5カルディナーレが2番人気で、13ドゥライトアルディが3番人気でした。
─私みたいな考えをするファンが多いということですね。
みねた) そして先ほども申し上げた通り「外枠」です。金言18でも触れましたが、基本的に同脚質の馬が固まると、どうしてもポジション争いが生じるため、マイナスに働きます。このレースの13ドゥライトアルディは一頭だけ離れた先行馬。これだけでもかなり有利です。
─ゲートを出た後、競り合うことなく前に行けそうですもんね。
みねた) さらに、これが一番重要なポイントなのですが、外枠であれば、少々、ゲートのタイミングが合わなくても、道中で押し上げて好位を取ることができます。内枠の場合、ゲートで遅れて砂を被ったら、道中で押し上げるのは難しいですよね。つまり、序盤のポジション争いでミスをしても、馬券内に入りやすいの外枠の先行馬なのです。
─なるほど。ただ、ゲートが五分同士なら内の方がポジションを取りやすくて有利ですよね?
みねた) そうですね。だから、このレースで頭固定の馬券を買うなら5カルディナーレの方がいいかもしれません。また、単勝10倍ぐらいついているのであれば、ゲートが五分に出る前提で狙ってもいいでしょう。穴馬はハマった時に獲れればいいですが、人気馬を買う時はシビアでなければなりません。人気馬を軸にするなら、「ミスったとしても来られる馬」を選ばないとダメなんです。
─それはまさしく「金言」ですね。
みねた) 言い換えれば、人気馬には不安要素があってはいけないんです。穴馬なら、出遅れたらどこにもいないような馬の「ハマり待ち」ができますが、人気馬はオッズが低いので、出遅れ→砂被りのリスクを織り込んで狙うことはできません。ましてや、このレースの5カルディナーレは2走前に出遅れています。4走続けて3番手以内を取っている13ドゥライトアルディと比較して、どちらが馬券内に入る可能性が高いかは明白でした。
─穴馬券の解説となると、どうしても穴馬の選定理由について触れることが多くなるのですが、人気馬同士の比較という視点は斬新でした。「人気馬を軸にするなら、ミスったとしても来られる馬」を肝に銘じたいと思います。