プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“みねたのスプリンターズS回顧”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
10月4日 東京11R 毎日王冠 芝1800m
毎日王冠とは相性が良くて、昨年も◎→○→▲の大本線決着。個人的に好きなレースのひとつです。
その毎日王冠は東京芝1800mで施行。初角となる3コーナーまで300m以下という「コースパターンA」の形態なので、先行争いにおいては内枠が有利です。
登録18頭中前走の通過順位に3番手以内があるのは6頭。先行馬占有率はそれほど高くないので、メンバー構成的には外をスムーズに走れる方が良さそう。コース形態的には内枠、メンバー構成的には外枠がいいのでバランスの取り方が難しいですね。
想定1番人気はリアライズシリウス。皐月賞2着でダービーでも2番人気に支持されて0.4秒差(7着)。今回と同じ東京芝1800mの共同通信杯ではロブチェンらを降して勝利を収めています。過去の戦歴的に2400mから距離が短くなるのも良く、1番人気になるのも頷けます。ただ、古馬との初対決になるので、そこで3.3倍が見合うかどうか。
想定2番人気はライヒスアドラー。皐月賞3着、ダービー8着と、クラシックではリアライズシリウスの少しだけ後ろが定位置でした。1.2倍に推された佐渡Sは勝利したものの、エンジンの掛かりが遅く、思いの外、辛勝となりました。速い上がりを支えるタイプなので東京コースに替わるのはプラス。ただ、想定5.3倍と春に比べてリアライズシリウスとのオッズ差が縮まっているのは微妙な印象です。
想定3番人気のサトノシャイニングは昨年の同レースで1番人気3着。ダービー4着からの臨戦で人気になりましたが、僅かに遅れを取りました。この結果からも、同じような戦績を辿るリアライズシリウスが1番人気なら、同馬の2、3着付けの方が期待値を取りやすいかもしれません。サトノシャイニングに話を戻すと、休み明けの中京記念でも3着と格好はつけました。メンバー構成的に距離延長ローテはいいので、過去の実績面を勘案すると想定6倍は悪くないでしょう。
アドマイヤクワッズはNHKマイルC3着からの臨戦。15着の皐月賞後でも6番人気に支持して3着しているあたり、ファンの見る目の確かさを感じます。こちらも距離延長ローテなのはいいですね。リアライズシリウスの3.3倍との比較で8.1倍は悪くない気はしますが、サトノシャイニングの6.0倍との比較ではやや辛いように映ります。
セイウンハーデスは今春に大阪杯5着、安田記念4着と健闘。1800mはその間の距離になるので、当然、問題ありません。大阪杯でのクロワデュノールと0.4秒差という実績は、間違いなくここではトップクラス。7歳と高齢で、そもそも持ち人気の少ないタイプなので、オッズが甘くなりがち。ここも想定通りの11.1倍なら期待値はありそうです。脚質的に内枠が欲しいですね。
レイニングはOPの関越S4着からの臨戦。さすがに別定G2は家賃が高いようにも映りますが、2走前の3勝クラス(むらさき賞)は2-5-5から上がり33.2秒を使って差し切るかなり強い内容でした。鞍上にルメール騎手を迎えるのも不気味。戦績的にノールックで消されがちなタイプなので、意外とオッズが甘くなる可能性はありそうです。
ドラゴンブーストは2走前にG2のマイラーズCで2着の実績あり。戦歴的に1ハロンの延長はプラスでしょう。1800mならある程度の位置が取れそうです。派手さがないので期待値を積みやすいタイプでもあります。
個人的にリアライズシリウスは好きな馬ですが、想定10倍以下の馬に、特に期待値を積んでいる馬はいなさそう。それだけに、枠と並び次第で穴も狙えそうです。いずれにせよ、3歳馬が有力視されている一戦なので、今後の勢力図を占う上でも見逃せませんね。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言252
みねたのスプリンターズS回顧
★ピックアップレース★
9月27日 中山11R スプリンターズS 芝1200m 稍重
◎1レッドモンレーヴ
高○9スターアニス
▲15フリッカージャブ
△6ワールズエンド
☆13パンジャタワー
注3ママコチャ
注11ルガル

―今回は9月12日に行われたチャレンジCを取り上げる予定だったのですが、予定を変更して先週行われたスプリンターズSについてお話を聞かせてください。的中レースではないのですが、枠の並びとか◎の選び方とか、聞いてみたいことが多いので。
みねた)わかりました。ピューロマジックに印を回せなかったので予想は完敗ですが、◎レッドモンレーヴには悔いはありません。
―では、まず枠順の話から。週中展望で先行馬は内枠が欲しいとおっしゃっていましたが、ウインカーネリアン、フリッカージャブ、ピューロマジックという強力な先行馬が大外から3頭並びました。
みねた)ピューロマジックの楽逃げというストーリーは難し過ぎましたね。同型脚質が並んだ場合、選択肢のある外側の方が有利ですし、テンの速度比較からもピューロマジックがハナを切るだろうとは思っていましたが、3~4コーナーで誰も捕まえにいかないというのは想定外。それだけナメられていたということですよね。
―春のオーシャンSの前半3ハロンが32.0秒だったことを思うと、今回の前半3ハロン33.6秒という入りはかなり遅いです。
みねた)好スタートを切ったすぐ内のフリッカージャブが全く行く気を見せなかったので、(フリッカージャブ騎乗の)西村騎手は最初から控える算段だったのでしょう。狙いなのかたまたまなのかは分かりませんが、ピューロマジックが前哨戦を含めてハイペースを演出してきたことが、大一番で生きました。
―それにしても今春にはオーシャンS、高松宮記念で2桁着順だった馬が、半年後にG1を勝ち切ってしまうとは思いませんでした。
みねた)私も高松宮記念の13着を考慮して、さすがに厳しいと判断してしまった人間です。ただ、直近の実績を考えたら単勝24.5倍の9番人気が甘かったのも確か。しっかりオッズとのバランスなども見極めた上でピューロマジックに◎を打たれた方は、素直に「お見事です!」の一語に尽きます。展開派として、この馬の◎は難しかったですが、ワールズエンドに◎という世界線はあり得たかもしれません。先行馬が揃った中での短縮ローテ、そして外3頭の先行馬とは対照的に内目に配置された枠順。こちらも先行馬並びではありましたが、レースのしやすい「先行馬の中では一番外」ではありました。ペースがどうなったとしても、ワールズエンドがロスのない競馬をできそうなのは予見できたので、この馬を◎をしていた人は、いわゆる「予想の上手い人」なのだと思います。
―みねたさんが選んだ◎はレッドモンレーヴでした。
みねた)さきほど、ピューロマジックの24.5倍は甘かったと申し上げましたが、高松宮記念13着馬です。高松宮記念2着馬がいて、その馬が52.3倍なら、そちらの方がより甘いですよね。ましてや、スプリント界の絶対王者で、その高松宮記念を勝っていたサトノレーヴが不在というメンバー構成なのですから。
―前走のセントウルSは大手遅れで、上がり最速の最下位という珍記録(?)を出していました。ファンの方は、あの出遅れの印象が強くて買いにくかったのかもしれません。
みねた)一瞬でハズレが確定してしまいますもんね。確かにゲートの不安はありましたが、14番人気・52.3倍ならまともに出る方に賭けてもいいオッズでした。メンバー構成や当日の馬場的に内を通るのがベターだったので、1番枠というのも魅力的。先行馬が揃っていたので隊列がバラけそうだったのも買い材料で、52回に1回以上は勝つでしょう、と。
―結果は、4コーナー14番手からメンバー最速の上がりを使って追い込みましたが5着まででした。
みねた)ペースが流れず、前が残る展開になったのは誤算でしたが、その中でもよく伸びてきています。直線ではカニ歩きのようなロスのあるレースで5着ですから、やはり能力は足りていましたね。期待値的にはこれが最適解だったと思っています。もう少し位置を取っていたら、もう少しペースが上がっていたら、そして何より、もう少しスターアニスの後ろで我慢していたら馬券内の可能性は高かったはずです。
―ちょっとした不確定要素の噛み合わせで、僅かに届かなかった。
みねた)レース後に、「こんな馬来るわけねぇよ」みたいな指摘もあったのですが、パトロールビデオを見てもらえれば、そうではなかったとご理解いただけるはずです。52回に1回勝てばプラスという馬を買っているので、結果だけみれば、52回のうち30回40回は「こんな馬来るわけねぇよ」が正解のようになってしまうのですが、期待値の観点からはそうではないですよね。
―さて今週からは秋の東京、京都が開幕。その後、本格的なG1シーズンにも突入していきます。
みねた)この秋も「貫く」だけです。期待値が高ければ臆することなく大穴に、期待値が見合うと踏んだら1番人気でも◎を打つ。周りの評価は気にせず、期待値をしっかり追求していきます。
