栗東トレセンに立派な競走馬用スイミングプールがあるのは有名かと思いますが、記者でもその中に入ることはあまりありません。危ないので一人でうろついたりはできませんし、基本的にJRAの職員さんか、調教師さんの帯同があって、初めて取材可能となります。
そもそもこのプールは、昭和63年8月に強い馬作り及び故障馬のリハビリを目的として設立されました。
中には、
(1)水に慣らすための馴致用プール
(2)直線プール(長さ25m、幅2m、水深3m)
(3)円形プール(1周50m、幅3m、水深3m)
と3種類のプールがあり、初めての馬は大抵(1)→(2)→(3)の順に慣らしていきます。
馬は臆病なので最初こそ怖々だけど、人間と違って「カナヅチがいない」のも面白いところ。若干の上手い下手はあるものの、肺が大きいので浮力が強く働くので沈まないのだそうです。
私は記者になった当初、プール調教=脚部に不安があって騎乗調教がコンスタントにできない馬が行くもの、というイメージがありました。でも実際は、強い調教でイライラしている馬の気分転換のためだったり、背腰の緊張を取るためだったり、普段あまり使わない部位を柔軟にするためだったり、ゲートが不得手な馬を馴致用プールに連れて行くことで“狭い場所でも平常心でいることの訓練”になったりと、色々な効果があることが分かってきました。
ちなみに円形プールを1周40秒で泳ぐと馬場1ハロンを13~15秒で走るのと同じ運動量になるそう。これはデータとして出ているそうですが、正直本当かな?と思っていました。
ところが、です。ここ数週間で、目に見えてプール効果のあった馬がいました。
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赤城真理子
鹿児島県出身、大阪府在住。全く別の業種でライター業をしていたが、2018年11月「競馬知識ゼロ」のまま大阪スポーツの競馬記者に転身。毎週栗東に泊まり込んで取材をするうち、馬の魅力にどっぷりはまり現在に至る。東スポ紙面にてG1コラム【転生したらトレセン記者だった件】、Web限定で不定期コラム【赤城真理子の「だから、競馬が好きなんです!!!】を連載中。