個人的に、『◯◯の記録更新がかかっていますね』といった意味の言葉を、達成前のご本人に対し投げかけるのが苦手です。
わざとプレッシャーをかけにいっているような気持ちになるし、実際に達成してからお祝いするんじゃダメなのだろうか…、と思ったりします。しかもそれだって、ご本人がその記録を意識している場合だけでいいと。こちらが勝手に分類した記録なんて、当人には関係ないことが多いし、失礼な気がしてしまうんです。
こんなことをあえて言うのはマスコミとして失格なのかもしれないけれど、別に自分だけいい子ぶりたいという訳ではありません。いち現場記者の意見として発信していくことで、いつか業界の意識が変わっていくかもしれない、という期待があるから。
今週、今村聖奈騎手の囲み取材があった際もそう感じました。新聞が求めるのは、“この週末も勝てば、デビュー1年目のJRA女性騎手勝利記録更新がかかる”という趣旨。ただ、今村騎手は『今までの女性騎手の方々が築いてきてくださったものがあったからだ』ということをキッパリと仰っていて、メモをとりながらジーンときてしまいました。これが今村騎手の伝えたいことでは、と感じたので、東スポ競馬のサイトに入稿。無料の記事なので、もしお時間があれば読んでいただけたら嬉しいです。
▲日々さまざまな馬の調教に精を出す今村騎手
さて、そんな今村騎手は今週も、土曜新潟7鞍、日曜新潟7鞍の計14鞍に騎乗します。さすがの依頼数! それに今回は「初めて」だというメインレースの騎乗があります。
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赤城真理子
鹿児島県出身、大阪府在住。全く別の業種でライター業をしていたが、2018年11月「競馬知識ゼロ」のまま大阪スポーツの競馬記者に転身。毎週栗東に泊まり込んで取材をするうち、馬の魅力にどっぷりはまり現在に至る。東スポ紙面にてG1コラム【転生したらトレセン記者だった件】、Web限定で不定期コラム【赤城真理子の「だから、競馬が好きなんです!!!】を連載中。