レースの展開だけでなく、ともすれば勝敗をも左右してしまう枠順。ことG1レースでは、枠順発表を受けての陣営コメントも競馬新聞にとって重要なコンテンツです。でも、個人的にはちょっと苦手な取材のひとつでもあって…。
ラッキーな枠を引いたと喜ばれている陣営になら喜んで取材するのですが、ちょっと嫌だなと感じる枠を引いた陣営に、それを言わせるのはどうかと思いますよね? 例えば『外枠より内枠が良かった』と言って枠を替えてもらえるならいいけれど、替えてもらえるわけでもなし。競馬前には特にマイナスな事なんて言いたくないと思いますから、我こそはという陣営だけコメントをもらえたらそれでいいんじゃ、と思ったり。
競馬ファンの方が枠順発表後のコメントを強く求められているのなら、それをやるのが記者の仕事だとは重々承知しているのですけれど、ジレンマもあったりしますね。
…と、まあ、私のジレンマなんかどうでもいいとして。今日は前走と同じピンク枠を引いたラヴェルについてお話ししたいと思います。
▲矢作厩舎のラヴェル(父キタサンブラック)
前走の阪神JFは結果的に大外枠がアダになったというか、あの枠でアオって出て立ち遅れてしまったために前の馬に追いつこうと馬自身が必死になり、鞍上の坂井騎手とのコミュニケーションが取れなかった感じがありました。
じゃあ今回も外枠がマイナスになるのか、という話になりますけど、彼女はデビューしてから今まで外枠しか当たったことがないにも関わらず、その中でも強い2勝を挙げてきたわけです。それまでは能力の違いで見えなかった、彼女が大きな舞台を勝つための課題。前走はそれが明確になったレースでもあったと担当の福岡助手は仰っていました。
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赤城真理子
鹿児島県出身、大阪府在住。全く別の業種でライター業をしていたが、2018年11月「競馬知識ゼロ」のまま大阪スポーツの競馬記者に転身。毎週栗東に泊まり込んで取材をするうち、馬の魅力にどっぷりはまり現在に至る。東スポ紙面にてG1コラム【転生したらトレセン記者だった件】、Web限定で不定期コラム【赤城真理子の「だから、競馬が好きなんです!!!】を連載中。