先週から取材規制が解除されました。振り返ってみれば3年ほど。当初はすぐに元通りになるなんて楽観的に考えていたけれど、ここまで長かったな、と改めて思います。
ただ、水曜日に厩舎エリアへ入れなかったことで、毎週JRAの事務所前で検疫の申し込みに来られる色々な厩舎の助手さんたちとお話しすることもできました。その中には私が担当ではない厩舎の方もいたりして、こうならなければきっと取材しなかったであろう馬のこと、厩舎のことも知る事ができ、決して無駄な3年ではなかったです。
今後は担当厩舎をまわる取材スタイルに戻るため、もしかしたらもうあまりお会いできなくなるかもしれない、コロナ禍に事務所前で馬のことを教えてくださったホースマンの皆さま。この場を借りてお礼を言いたいです。決して社交的ではなく、正直言って話していても楽しくはないであろう私のような記者にも真摯に対応していただき、本当にありがとうございました。
さて、そんな訳で今週の水曜日はトレセン内で追い切りを見ていました。ダービー1週前という事で、朝イチの馬場に出てきたのは武豊騎手を背にしたファントムシーフ。追い切り後、初めて武騎手の囲み取材なるものにこっそり参加してみたのですが、ユーモアを交えつつ私たちマスコミの先にいらっしゃるファンの方々にも分かりやすいよう言葉を選び、噛み砕いて話してくださる姿勢に感動してしまいました。
恐らくこの内容も含め、武騎手の取材については、今週はるばる栗東にまで取材に来られていた三嶋まりえ記者が、来週の紙面などでたっぷり伝えてくださると思います! なので今日は割愛しますが、そんな武豊騎手が未勝利戦を勝った後、引き上げてくるやいなや『オークスに行きましょう!』と陣営に仰ったというのがソーダズリングなのです。
▲音無厩舎のソーダズリング(父ハーツクライ)
『強い勝ち方でしたがまだまだ楽でしたから。オークスへ行こう、と言ってくださったユタカさんに、この舞台でまたコンビを組んでもらえる。嬉しいですね』とは担当の林助手(前走フローラSの時は同日京都のマイラーズC・エアロロノアに先約)。
ソーダズリングは繊細で食が細めだった姉マジックキャッスルとは反対に、ものすごく食欲旺盛な女の子だそう。『普段は大人しくて人懐こいんですが、お腹がへるとキレますね(笑)。でも女の子でカイ食いに苦労しないのは助かります。調教もしっかりやれるし、輸送も心配ありませんよ』(林助手)
そんなソーダズリングは前走のフローラSで2着に敗れこそしましたが、それには表に出ていない理由があったようで…。
2023/05/19 (金)
「オークスに行きましょう!」武豊騎手とソーダズリングの約束/大スポ・赤城記者の栗東トレセンレポート
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赤城真理子
鹿児島県出身、大阪府在住。全く別の業種でライター業をしていたが、2018年11月「競馬知識ゼロ」のまま大阪スポーツの競馬記者に転身。毎週栗東に泊まり込んで取材をするうち、馬の魅力にどっぷりはまり現在に至る。東スポ紙面にてG1コラム【転生したらトレセン記者だった件】、Web限定で不定期コラム【赤城真理子の「だから、競馬が好きなんです!!!】を連載中。