葵S(芝1200m)に出走するタマモブラックタイは少し不思議な馬だそうで、角田調教師も、いつも乗っておられる攻め専の高野(こうの)助手も、『千二の馬には見えない』と言います。それは胴が長い体型もそうなのですが、性格がとにかくおっとりしていて、ポヤ~っとしているんです。
角田調教師は以前、『スプリンターってどこかピリピリしている馬が多いと思うんだけど、タマモブラックタイは本当にノンビリしていて、たぶんどんなコース、どんな時間帯だって1頭で乗りに行ける。周りをぜんぜん気にしない』と仰っていました。ほかの調教師さんにだって、『可愛い馬だなあ』って言われるくらいなんですよ。
▲角田厩舎のタマモブラックタイ
NHKマイルCは10着と結果は出ませんでしたが、それでも正攻法の競馬をして勝ち馬から1秒も負けていません。今回は3戦3連対の1200m。6月から新しく担当させていただくことにもなったため、陣営に感触を伺ってきました。
高野助手は『先週の追い切りからグッと状態をあげてきて、最終追いは背中が動いてるなと感じました。金曜日もEコースを長めに乗って前進気勢を促したのち、ウッドコースを軽く1周して、直線は気持ちよさそうにのびのび走っていましたよ』と仕上がりの良さに太鼓判。
実際に馬房にいる彼を見せていただくと…。ブロンズ像かと思うくらい毛ヅヤがピカピカ!!! 素人目にも素晴らしい仕上がりに見えます。
2023/05/26 (金)
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赤城真理子
鹿児島県出身、大阪府在住。全く別の業種でライター業をしていたが、2018年11月「競馬知識ゼロ」のまま大阪スポーツの競馬記者に転身。毎週栗東に泊まり込んで取材をするうち、馬の魅力にどっぷりはまり現在に至る。東スポ紙面にてG1コラム【転生したらトレセン記者だった件】、Web限定で不定期コラム【赤城真理子の「だから、競馬が好きなんです!!!】を連載中。