2021年5月13日(木)発売の6月号で休刊となった競馬雑誌・サラブレ。サラブレ本誌で長年連載されていた人気コーナー『重賞アプローチS』は、引き続き亀谷競馬サロンにて公開いたします。
なお、ホープフルSの「血統のポイント」&「馬柱のポイント」に該当する今年の出走馬は、12/26(月)の18時をメドに当欄の文末にて公開いたします。併せてお楽しみください。
※重賞レース過去10年好走馬一覧/有馬記念・ホープフルS・阪神カップ
【有馬記念】
小回りでコーナーの多いコースの形態。ハイペースにならない限りは、芝短距離でも加速力を発揮できるダンチヒ系、ヌレイエフ系、ノーザンテースト系の血を持つ馬が走りやすい。
4ライン小系統(父、母父、母母父、父母父)にダンチヒ系を持つ馬は過去5年で3連対。2017年に母父ダンチヒ系のクイーンズリングが8番人気2着。2018年に父ダンチヒ系のブラストワンピースが1着。2020年に母母父ダンチヒ系のサラキアが11番人気2着。2015年8番人気1着、2016年にも3着だったゴールドアクターの父の父グラスワンダーはダンチヒの影響も強い種牡馬。
2010年に14番人気3着、2011年9番人気3着のトゥザグローリーと、2014年に9番人気2着のトゥザワールドは全兄弟。父がキングカメハメハ、母が当レースでも穴を出したトゥザヴィクトリー。ダンチヒ系と同じく、オセアニアや香港でも繁栄しているヌレイエフのクロスを持つ馬。小回りでの加速、非根幹距離の適性に優れていた。2020年に1着のクロノジェネシスも父の母父がヌレイエフ。母父のクロフネは芝短距離のGI馬を複数出している種牡馬。
ただし、ハイペースになると昨年のようにステイヤーの適性が要求される。過去5年のなかでダンチヒ系の血を持つ馬が連対しなかったのは2021年と2019年。この2回はどちらも大逃げをする馬がいて、縦長の展開。レース上がりがかかったことで長距離指向となり、イギリス寄りのスタミナと馬力の要素が強く問われた。
2021年2着のディープボンド、2019年3着のワールドプレミアは阪神の天皇賞春でも連対したステイヤー。2019年に圧勝したリスグラシューは、母系に入るサドラーズウェルズとネヴァーベンドの影響が強い馬。2019年2着サートゥルナーリアと、2021年1着エフフォーリアは、母父がサドラーズウェルズ系のシーザリオの血を持つ3歳馬。2019年には、歴代最高のトップスピードを持つ断然人気のアーモンドアイが惨敗したことからも、最後までバテずに踏ん張る能力が問われた。
非根幹距離実績も重要。過去5年で馬券になった15頭中11頭は、芝2200mか2500mで重賞連対実績がある。それ以外で馬券になった4頭は、3歳馬で4番人気以内の上位人気になっていた馬。
【まとめ】
▼血統のポイント
・芝短距離や米国的な持続力に優れた血を持つ馬。ダンチヒ系の血を持つ馬
5.ジェラルディーナ(ダンチヒ系の血を持つ馬)
6.ヴェラアズール
10.ジャスティンパレス
11.ラストドラフト
12.ポタジェ
15.ブレークアップ
・ハイペースで上がりがかかった2019年と2021年は長距離指向。サドラーズウェルズの血を持つ馬
2.イズジョーノキセキ
3.ボルドグフーシュ
4.アリストテレス
7.エフフォーリア
13.タイトルホルダー
16.ディープボンド
▼馬柱のポイント
・非根幹距離実績。芝2200mか2500mの重賞連対実績
1.アカイイト
4.アリストテレス
5.ジェラルディーナ
7.エフフォーリア
10.ジャスティンパレス
11.ラストドラフト
13.タイトルホルダー
14.ボッケリーニ
15.ブレークアップ
16.ディープボンド
【ホープフルS】
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