YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
※新連載『競馬オタク・坂上明大の南関競馬予想』リリースのお知らせ
~大井ダ2600mという特殊条件~
今年で第68回を迎えるSII・金盃は2015年から大井ダ2600mで開催されてきました。これは現在の国内ダート重賞では最長距離であり、その特殊性から多くのリピーターが誕生しやすいレースとなっています。
昨年も既に金盃で好走実績があったトーセンブルが2着、セイカメテオポリスが3着。今年も複数頭の好走実績馬が登録しており、リピート好走には注目したいところです。
ちなみに、同じく大井外回りコースで行われる東京記念は金盃に次ぐ2400mの長距離重賞。南関東所属のステイヤータイプはこの2レースを目標にすることが多いため、両重賞を連続で好走する馬も少なくありません。金盃での好走実績だけでなく、東京記念の好走実績にも要注目です。
◆複数回好走馬
ユーロビート:2016年2着、2017年1着
ウマノジョー:2017年2着、2018年2着
クラージュドール:2017年3着、2018年1着
サウンドトゥルー:2019年1着、2020年1着、2021年3着
トーセンブル:2020年3着、2021年2着、2023年2着
セイカメテオポリス:2022年2着、2023年3着
~Robertoのパワーとスタミナ~
パワーとスタミナが必要な条件で強さを発揮するのがRoberto。特にタイムパラドックスやフリオーソなど数々のダート中長距離馬を輩出したブライアンズタイムの強靭なパワーと豊富なスタミナは、Roberto系種牡馬の中でも屈指の資質。日本の最長距離ダート重賞である金盃はピッタリの舞台です。
近年ではトーセンブライト産駒のトーセンブルが2020、2021、2023年と3回の好走を果たしており、昨年はトーセンブライト産駒のワンツー決着。ブライアンズタイムをはじめとするRoberto系の血には今年も大注目です。
◆Roberto
2015年2着ドラゴンエアル:父タイムパラドックス
2020年2着フレアリングダイヤ:Robertoの4×4
2020年3着トーセンブル:父トーセンブライト
2021年1着マンガン:父アイルハヴアナザー
2021年2着トーセンブル:父トーセンブライト
2022年1着フレッチャビアンカ:父シンボリクリスエス
2023年1着カイル:父トーセンブライト、Robertoの3×6
2023年2着トーセンブル:父トーセンブライト
~Seattle Slewも大井長距離重賞で大活躍~
ベルモントSなどに強いSeattle Slew→A.P. Indyもダート中長距離戦に強いライン。北米血統では珍しい柔軟なストライド走法が特徴で、短距離戦のスピード勝負は苦手な反面、中長距離や大箱コースでスピードの持続力を活かす競馬が得意な血統です。一昨年2着、昨年3着と連続好走中のセイカメテオポリスもA.P. Indy系マジェスティックウォリアー産駒です。
特に注目したいのはRobertoとSeattle Slewを両方持っているシンボリクリスエス。シンボリクリスエスの血を持つ馬は金盃で複数頭が好走しており、本レースにピッタリの種牡馬といえるでしょう。
ちなみに、大井ダ2400mで行われる東京記念でもSeattle Slew→A.P. Indyの血の活躍は目立っており、2023年はA.P. Indy系産駒が上位独占。2022年も上位3頭はいずれもSeattle Slewの血を内包しており、大井の長距離重賞では外せない血統となっています。
◆Seattle Slew
2015年2着ドラゴンエアル:母母父Seattle Slew
2019年3着ワークアンドラブ:父シニスターミニスター
2020年2着フレアリングダイヤ:父ストロングリターン
2022年1着フレッチャビアンカ:母父シンボリクリスエス
2022年2着セイカメテオポリス:父マジェスティックウォリアー
2023年3着セイカメテオポリス:父マジェスティックウォリアー
【金盃の最終見解】