YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは4/10(水)の大井・東京スプリント。発走時刻は20時10分です。
~リピート好走が目立つダート短距離重賞~
上位2着までに入った地方所属馬には、かしわ記念の優先出走権が付与される東京スプリント。ただ、ダ1200mの地方交流重賞は本レースのほかにクラスターCと東京盃しかなく、JRA重賞でもカペラSのみ。さらに、ほかの3レースは下半期に行われるため、ダート短距離馬にとって上半期の大目標になりやすいのが東京スプリントというレースです。
また、ダート短距離路線を狙う生産者は少ないため、ダート短距離路線の層が薄いのはいつものこと。そのため、前年からのリピート好走も目立ち、過去10年の3着内馬30頭のうち14頭は複数回好走馬が占めています。
◆複数回好走馬
セイクリムズン:2012年1着、2013年2着、2014年2着
ノーザンリバー:2014年1着、2015年3着
ダノンレジェンド:2015年1着、2016年3着
キタサンミカヅキ:2018年2着、2019年1着
サブノジュニア:2020年2着、2021年2着
キャンドルグラス:2020年3着、2021年3着
リュウノユキナ:2021年1着、2022年2着、2023年1着
~Bold RulerとIn Realityのスピード~
血統面での注目はBold RulerとIn Reality。どちらもダートの本場であるアメリカのスピード血統で、特にBold RulerはStorm Catやサウスヴィグラスなどにも入る快速血統です。
ただ、両馬とも50年以上も前の種牡馬になるため、クロスや似た血と組み合わせるのが重要。直近3年でいずれも連対を果たしたリュウノユキナは5代前にIn Realityの血を持つほか、Bold Rulerの血も8×6でクロス。スピード血脈を如何に掛け合わせていくかがダート短距離馬をつくるポイントとなっています。
また、本来は芝中距離で高いパフォーマンスを発揮するサンデーサイレンスの血を持つ馬が、過去10年の3着内馬30頭中21頭を占める点も見逃せない傾向。もちろん東京スプリントにサンデーサイレンスの血が向くとは思いませんが、層の薄いダート短距離血統馬を層の厚い芝中距離血統馬が圧倒してしまっているのが、日本のダート短距離路線の現状です。
したがって、日本の主流血統に北米のスピード血脈を補強した血統馬を狙うのが、東京スプリントのセオリーといえるのではないでしょうか。
◆Bold Ruler(5代血統表内)
2014年1着ノーザンリバー:父アグネスタキオン
2014年3着アルゴリズム:父アグネスタキオン
2015年3着ノーザンリバー:父アグネスタキオン
2016年1着コーリンベリー:父サウスヴィグラス
2016年2着グレープブランデー:母父ジャッジアンジェルーチ
2017年1着キタサンサジン:父サウスヴィグラス
2017年3着レーザーバレット:母母父Raja Baba
2018年3着ネロ:Bold Rulerの6・7×5
2019年3着ヒロシゲゴールド:父サウスヴィグラス
2020年2着サブノジュニア:父サウスヴィグラス
2020年3着キャンドルグラス:Bold Rulerの5×5
2021年2着サブノジュニア:父サウスヴィグラス
2020年3着キャンドルグラス:Bold Rulerの5×5
2023年3着オーロラテソーロ:父Malibu Moon
◆In Reality(5代血統表内)
2015年1着ダノンレジェンド:母母父Honour and Glory
2016年3着ダノンレジェンド:母母父Honour and Glory
2017年2着ブライトライン:父フジキセキ
2018年1着グレイスフルリープ:母母父Believe It
2020年1着ジャスティン:母母母父Believe It
2021年1着リュウノユキナ:母母父マークオブディスティンクション
2022年2着リュウノユキナ:母母父マークオブディスティンクション
2023年1着リュウノユキナ:母母父マークオブディスティンクション
【東京スプリントの最終見解】