YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは10/8(水)の大井・ジャパンダートクラシック。発走時刻は20時5分です。
~羽田盃と東京ダービーの違い~
3歳ダート三冠最終戦・ジャパンダートクラシック。JRA所属馬には4頭しか枠がない羽田盃、東京ダービーとは異なり、7頭の枠が割り当てられるのが大きな特徴。日米のクラシックレースに参戦していた素質馬も集結しやすく、春の2戦よりも数段高いレースレベルが予想される大注目の一戦です。
大井ダ1800mの羽田盃と大井ダ2000mの東京ダービー、ジャパンダートクラシック(旧ジャパンダートダービー)の違いは序盤のペース差。スタートから1角までの距離が300mしかない1800m戦では早めに先行争いが落ち着きやすく先行有利の展開になりやすいですが、スタート直後の直線が500mに延びる2000m戦では先行争いが長引きやすく差し有利になりやすいのが一般的。
3競走の過去10年の前後半3F平均ラップを比較してみてもこの傾向は明らかで、メンバーレベルからも厳しい展開を耐え切れる底力が求められる一戦となりそうです。
◆前後半3F平均ラップ(2015~2024年)
羽田盃:37.0-38.8(前傾1.8秒)
東京ダービー:36.5-38.6(前傾2.1秒)
ジャパンダートクラシック(ジャパンダートダービー):36.1-38.6(前傾2.5秒)
今年は羽田盃が前後半3F37.7-37.2の後傾0.5秒、東京ダービーが同36.2-37.1の前傾0.9秒と傾向通りのラップバランスに。ただ、例年と比較すると東京ダービーも極端なハイペース戦にはなっておらず、逃げ馬多数の今回はさらにタフな流れになる可能性も十分です。
~ハイペース戦に滅法強いブライアンズタイム~
血統面では、消耗戦に滅法強いブライアンズタイムに注目。ジャパンダートダービー時代の2021~2023年では3年連続で連対馬を輩出しており、2021年の勝ち馬キャッスルトップ(母父マヤノトップガン)は12番人気での勝利。2017年にもヒガシウィルウィン(母父ブライアンズタイム)が5番人気で勝利しており、これは東京ダービーとも共通する血統傾向です。
その他ではブライアンズタイムが母父に持つGraustark(=His Majesty)の血を持つ馬も総じてハイペース適性が高く、Kingmamboやデインヒル、グラスワンダーなどを持つ馬にも要注目です。
◆ブライアンズタイム
2015年2着クロスクリーガー:母父ブライアンズタイム
2017年1着ヒガシウィルウィン:母父ブライアンズタイム
2017年3着タガノディグオ:母父タニノギムレット
2019年3着ミューチャリー:母父ブライアンズタイム
2021年1着キャッスルトップ:母父マヤノトップガン
2022年2着ペイシャエス:父エスポワールシチー
2023年1着ミックファイア:母父ブライアンズタイム
【ジャパンダートクラシックの最終見解】