プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「7月19日~8月3日でクセの強かったレース4選」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬:今回は7月19日~8月3日でクセの強かったレースを紹介します。函館芝は以前にも言った通り異常な馬場でしたし、その後に開幕した札幌、新潟もクセの強い馬場になっていました。
──今年の夏は特殊馬場だらけですね。
双馬:では、1レースずつ解説していきます。
(1)函館2歳S
7月20日 函館芝1200m 良
内前有利馬場でスローペースの楽逃げ
双馬:9番人気のエイシンディードが逃げ切り、新馬をレコードで勝った1番人気ブラックチャリスと2番人気カイショーが2、3着ですから、完全な前残りです。
前にも言った通り、7月12日~20日の函館芝は内を通った馬と先行馬しか上位に来れない異常な馬場でした。函館2歳Sはテン3Fが34秒3と1200mとしては遅く、しかも2番手がテン34秒6ですから、エイシンディードはスローペースなのに楽に逃げることができました。人気薄なので侮っていたら、思ったより強かったということでしょう。
そういう馬場とペースだったので、差しに回った馬と外を通った馬が不利でした。外を通って不利を受けたのはクラディスティーナ、トウカイマシェリ、マイオウンウェイの3頭。能力負けではないので評価を下げる必要はありません。
エイシンディードが恵まれたのは間違いありませんが、だからと言ってレースレベルが低いわけじゃありません。平均レベルで、昨年と変わらないぐらいはあったと思います。