プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「8月9日~8月31日でクセの強かったレース5選」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬:今回は8月9日~8月31日でクセの強かったレースを紹介します。この期間は特殊馬場に加えて、極端な展開になったレースが目立ちました。そういうレースは能力順に決まっていないので、知っておけば秋の重賞を予想する上で有利になると思います。
──秋のGIにも影響しそうですね。では、1レースずつ解説をお願いします。
(1)エルムS
8月9日 札幌ダ1700m 稍重
湿って速い馬場なのにドスロー!
双馬:中間に雨が降ってダートの時計が速かったんですが、このレースはスローペースになりました。900m通過が55秒0なんですけど、この日の3歳未勝利が54秒2、3歳以上1勝クラスも54秒2ですから、メンバーレベルを考えたらかなりのドスローだったということです。
もちろん後半はエルムSの方が速いので、前目にいて速い脚を使えないと勝負になりませんでした。ダートとしてはかなり特殊なレースです。
先行馬とロスのない内を通った馬が有利になった結果、勝ったのは1枠1番で3番手追走のペリエール。2着は4枠6番で6番手から3番手に押し上げたロードクロンヌでした。3着のミッキーヌチバナは差して来ましたけど、道中は最内を通ってロスのない競馬をしていました。
不利が特に大きかったのは6着ブライアンセンスです。ホッコータルマエ産駒なので速い決着自体が苦手ですし、この展開になると厳しいですね。次は狙えると思います。あとはショウナンライシン、トロヴァトーレです。トロヴァトーレに至ってはダートも良くありませんでした。
2番人気7着のドゥラエレーデは大きな馬なので小回りは得意じゃなさそうですね。内が有利な中京ダートなら内枠でも走れましたけど、他のコースなら外枠で綺麗に走った方が良いと思います。
(2)CBC賞
8月10日 中京芝1200m 良
