先週は土曜に東京でG3・アルテミスS。歴史の浅い重賞ながら、多くのGIホースを輩出している出世レースだけに高い注目を集めました。
ペースは前後4F47.8-46.0秒のスロー。各馬、直線まで余力を残しての追い切べとなりましたが、そんな流れを後方から直線一気に差し切ったのがラヴェル。とりわけラスト400mで仕掛けられてから一気に前へと取りつく速さは、半姉ナミュールを彷彿とさせる切れ味でした。
父は先日の天皇賞・秋を制したイクイノックスと同じくキタサンブラック。ハービンジャー産駒の姉はオークス3着、秋華賞2着とタイトルまであと一歩手が届いていませんが、妹にはビッグタイトル獲得の期待がかかります。
一方、勝ち馬に負けず劣らずのインパクトを残したのは、1番人気に推されながら2着に敗れたリバティアイランドです。道中はラヴェルよりワンポジション前につけていましたが、直線では前が壁になり、外のラヴェルが抜け出すのを待ってから追い出す形に。しかし1度は3馬身ほど差をつけられながらも、そこから猛然と伸びてクビ差まで詰め寄った脚は目を引きました。こちらも今後の活躍が楽しみな好素材と言えるでしょう。
さて、今週は土曜(5日)に東京でG2・京王杯2歳S(芝1400m)が行われます。過去10年の勝ち馬からその後の2、3歳戦のGIホースは1頭も出ておらず、アルテミスSのような出世レースではありません。となると“将来性”よりも“スピードや仕上がりの早さ”に着目した方が、馬券的中へは近道と言えそうです。
2022/11/01 (火)
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。