亀谷敬正自身が先週のレースや予想などを振り返る「先週の亀レビュー」。競馬の構造理解や次週以降のヒントなどが満載です。ぜひご一読ください!
▼先週のトピックス
・ホリエモンと競馬
・宝塚記念でも痛感したバイアスと能力の方向性の破壊力
・ブローザホーンの上昇曲線
ホリエモンと競馬
宝塚記念は▲ブローザホーンが1着、○ソールオリエンスが2着。ホリエモンこと堀江貴文さんの馬連3点的中にも大いに貢献できましたし、堀江さんのように参考にできた方もいるかとは存じます。
▲宝塚記念当日は堀江貴文さんとYouTubeでLIVE配信
今でも『なんでホリエモンといつも競馬してるの?』と聞かれることがあるのですが、そのルーツは30年近く前に遡ります。
個人的に堀江さんのことは、ライブドアを買う30年近く前から競馬のエンジニアとして尊敬していました。いつか競馬を通じて一緒に仕事をしたいという想いの延長線上に今があり、このコラボがまたいつか、皆さんとより競馬を楽しむ上で重要なターニングポイントになることも期待しています。そういう話は「亀飯」などでゆっくりとすることにしましょう(笑)。
と思ったのですが、ホリエモンと競馬の関係を話すことが、先週のG1が当たったハズレたよりもよほど将来の競馬コンテンツにも大事なので、もう少し話をさせてもらいます。
堀江さんがもしフジテレビを買収できていたら、競馬予想TV!は、もっと発展したかもしれません。もっと面白い競馬コンテンツが誕生していたかもしれないし、日本でのYouTubeも違った形になったかもしれない、と今でも思います。
ただ、ホリエモンがフジテレビを買っていたら実現できたかもしれない競馬コンテンツを、生きているうちには実現させたい、とは思っています。
1つ言えるのは、もしもホリエモンがフジテレビを買ったとしても、ボクはホリエモンと競馬番組で共演していた可能性が高いということ。30年近く前から堀江さんを競馬のエンジニアとしても尊敬していて、競馬を通じて一緒に仕事がしたいと30年前から思い描いていたので、何が何でも実現させたと思うのです。
なお、ホリエモンがフジテレビ買収を仕掛けたことで、結果的に競馬予想TV!は、仮にどんなにつまらくとも(笑)、打ち切りにならない番組になりました。その理由はさすがにここには書けないので「亀飯」でお話しします。
宝塚記念でも痛感したバイアスと能力の方向性の破壊力
宝塚記念は「レース前」にも書いたように体重の軽い馬の1、2着。2頭はともにサドラーズウェルズの血を持つ馬でした。
▲馬体重の軽い順に並び替えた宝塚記念の出馬表/スマート出馬表
日本の芝競馬は、米国血統の影響を受けた大型馬がトップスピードを持続しやすいのが主流ですが、この日の舞台設定だと、米国指向のスピード馬はスピードに乗らない状況。
さらに内枠が不利な馬場。ドウデュースは内枠に加え、米国血統の母系が強く出ている状況。この舞台設定は合いません。同馬を前日から無印にする自信だけは結構ありました。
誤算だったのは、想像以上に内枠が不利な馬場になったこと。ジャスティンパレスも沈んでしまいましたし、勝負レースに推奨した京都9Rも結果的には外枠が上位を独占。枠のバイアスを読み切ることができなかった予想技術の甘さは大いに反省しなければなりません。
反省したところで、すぐに上手になるなら苦労はしないのですが、
・極端に不利な枠があるか?
・主流能力馬、血統馬が力をどれぐらい発揮できないのか?
を、AIも活用してもう少し高い確率で読むことができそうな手応えはありますので、引き続き、研究開発に勤しみます。
宝塚記念の体重でもう1つポイントになるのは、ベラジオオペラは大型馬だったこと。この馬は大型でもタフな馬場はこなすであろうことはレース前から予想はできました。
同馬を管理するのは上村厩舎。同厩舎のメインスタッフは角居厩舎出身。ブローザホーンの吉岡厩舎も同厩舎出身ですから、結果的に角居系の管理馬が1、3着。
角居厩舎は宝塚記念のようなタフな馬場でのG1で、大型の産駒を何頭も勝たせています。簡単に言ってしまえば「そういう育て方をしているから」であり、タフで大型な欧州血統馬をタフな馬場でもしっかり走り切らせる能力を持っているからです。まさに血を育むのは人なのです。
ブローザホーンの上昇曲線
厩舎の観点でもうひとつ重大なポイントだったのは、ブローザホーンの上昇曲線です。