当コラムでは、YouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動されている坂上明大氏による、週末に行われた新馬戦の振り返り、ならびに勝ち馬の評価を連載いたします。
▼7/17(土) 小倉5R 芝1800m
勝ち馬:シゲルイワイザケ
好スタートから好位外目で折り合い、3角手前から抜群の手応えでポジションアップ。直線入り口で先頭に立つと、ゴール前では流す余裕も見せて初戦を制した。上がり3Fは12.2-12.1-12.3程度であり、ラストの余力も加味すれば、ここでは力が違ったとみるべきだろう。シゲル軍団屈指の高額馬。エピファネイア×リンカーンの配合形はアリストテレス(21年AJCC)とよく似ており、中距離路線での活躍に期待したい。
【評価:B】
▼7/17(土) 小倉6R 芝1200m
勝ち馬:スリーパーダ
前半3F34.6という小倉芝1200mとしてはかなり遅いペースの中、前半はガッチリ手綱を絞って折り合いに専念。3角から徐々に緩めてポジションを上げていき、ラスト数完歩は完全に流してのゴールイン。自身の上がり3Fは11.8-11.7-11.5程度。折り合い面や、4角~直線で外に張る面など課題は多いが、同時に良血馬らしい高い素質を感じる新馬戦であった。
母シンハリーズ(05年デルマーオークス)は、シンハライト(16年オークス)を出すなど、デビューした全9頭がJRAで勝ち上がっている名繁殖牝馬。本馬は父にミッキーアイルを配し、シンハライトやアダムスピーク(11年ラジオNIKKEI杯2歳S)とは3/4同血の関係である。父は牝馬に活躍馬が多く、母母の部分だけNorthern Dancerを持たない配合形もバランスがいい。母の仔らしく素軽いスピードが魅力だが、やはり398キロの小柄な馬体は成長が必要。早い時期に初勝利を挙げたことでローテーションには余裕が持てるため、今後は馬体の成長を促して大舞台まで駒を進めたい。芝1400~1600m。
【評価:B】
▼7/17(土) 福島5R 芝1800m
勝ち馬:セプテンベル
2021/07/20 (火)
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坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」、「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。